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平松幹夫

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平松幹夫(ひらまつみきお) / マナー講師

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コラム

マナーうんちく話162≪結婚式と略礼服≫

2011年11月16日 公開 / 2012年4月17日更新

テーマ:結婚のマナー

コラムカテゴリ:スクール・習い事

【冠婚葬祭の知識とマナー38】 結婚式における略礼服考

今の結婚式の装いと言えば、男性は黒のスーツに白色のネクタイ、女性は黒の留袖かワンピースが定番になっていますが、私がホテルの仕事に就いた昭和40年後半くらいから、このようなスタイルが確立された気がします。
葬式の時は、白のネクタイが黒のネクタイに替わりますね。
男性は、同じ服でネクタイの色を変えるだけで、結婚式も葬式にも対応できるわけです。しかも一着有れば生涯着用できる?大変便利な服と言えます。

あまり品の良い表現ではありませんが、猫も杓子も全員略礼服で統一?
何もかも多様化している中、このスタイルは全然変わりません。不思議なことです。

冠婚葬祭のしきたりやマナーは、国民性、文化、歴史、宗教等により大きな影響を受けますが、この他ビジネス上の戦略が大きなウエイトを占めています。
このコラムでもお話ししましたが、「土用の鰻」、「千歳飴」、「クリスマスの行事」、「バレンタイン」、さらに17日に解禁になる「ボジョレーヌーボー」等など。

そして、今回のテーマになっている略礼服もその典型的なものです。
昭和40年代に、ある既製服販売会社が、「冠婚葬祭此れ一着でOK」というようなキャッチコピーで売り出したところ、たちまち全国津々浦々まで普及しました。

当時は今のように、男性のファッション感覚が豊かでなく、いざという時の服装に自信のない人が多いかったので、「此れ一着でOK」のフレーズに飛びついたのではないかと思います。しかもお手頃価格とくればなおさらです。
これを考えた人は、さぞかし賢い人だったと思います。
勿論、この風潮は女性にも及びますが、女性は男性に比べお洒落ですから、種類も多様になります。

さらにこれに追い打ちをかけて、この頃「冠婚葬祭辞典」等という本も出版され、ミリオンセラーを記録しています。
それまでは食べることに精いっぱいだったのが、経済成長と共に物質的な豊かさにあやかれる様になり、改まった場での服装に気を配るゆとりが出てきたのだと感じます。

また、日本の結婚式や葬式の服装のスタイルがこのように黒一色で統一された背景には、日本人の「右に倣え主義」「形式主義」も見逃せないと思います。
結婚式はたまに、明るい感じのブレザーやタキシード着用のお客さんも見られますが、葬式の光景はとても異様な風景だと感じます。なお、葬式に就いては後に触れます。

ここでついでに、少しお洒落な「タキシード」について解説しておきます。

タキシード(Tuxedo)は、色々な説が存在し、アメリカとヨーロッパでは異なりますが、早い話し燕尾服の裾の部分を切り落とした服と思って頂ければいいと思います。
男性用の礼服の一つで、本来は夜間に着るものですが、午後でも着られています。
また、タキシードを中心とした服装を「ブラック・タイ」といい、その言葉どおりに「黒い蝶ネクタイ」を着用します。これは大変用途が広く、晩さん会から気軽なパーテイーまでOKです。社交的な方にはお勧めです。

そしてタキシードより少し格上の燕尾服を着用する時は「ホワイト・タイ」と称され、「白い蝶ネクタイ」になります。

黒のスーツに白や黒のネクタイにせよ、タキシードにせよ、燕尾服にせよ、いずれも改まった時に着用する服です。姿勢を正し、立ち居振る舞いや言葉遣いにも気を配られることをお勧めします。



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