マナーうんちく話459≪手土産の渡し方①「玄関先」≫
マナーうんちく話24《訪問のマナー》
ホームパーティーや大変緊張感漂う「訪問」・「もてなし」など、わかっているようで、意外にわからないのが、「訪問」と「もてなし」の仕方・され方のようです。
ポイントは、互いに「訪れて良かったなー」、「お招きして良かったなー」と気持ち良くなることです。相手を思いやる心と、それを上手に表現する知識とスキルが必要です。
そこで今回は「訪問」のマナーについて触れてみます。(次回は「もてなしのマナー」です。)
①訪問に当たって
訪問とは、生活の場である家や、仕事の場である職場を訪れ、相手の大切な時間を頂戴することになるので、相手の了解をとることが先決です。訪問する時間帯も相手に合わすのはもちろん、訪問の目的や、どのくらいの時間を要するか、また何人で伺うか等をキチンと知らせることが大切です。他家を訪問する時は足元に要注意です。靴を脱いで部屋に通されることを想定して靴&靴下のチェックを。
②手土産
日本人はよくケーキなどを買っていきますが、欧米人は「自分の庭で咲いたバラ」を持参するそうです。すなわち「手作りのお土産」などもいいですね。
また、改まって他家を訪問する時は「風呂敷」に包んでいくのがお勧めです。この場合は渡し方が問われます。手土産は相手にふさわしいものを選んでください。
③玄関先にて
先ずは「御免下さい」の言葉をかけます。相手が見えたら「今日は」になります。
冬場のコート類の脱ぎ方ですが、「欧米式」はコートを着たまま玄関に入りますが、日本式は、コートを外で脱いでから部屋に入ります。
和風の家か、洋風の家かにより判断されては如何でしょうか。
但し、目上宅に訪問する時等は、やはり外で脱いでから、中に入るのがお勧めです。
また、玄関での挨拶は手短にして下さい。ここではまだ手土産は渡しません。
部屋に上がるように勧められたら、「ありがとうございます」とか「お邪魔します」等と言って、前向きの状態で靴を脱ぎます。後ろ向きになって靴を脱ぐ人をよく見かけますが、これはよくありません。靴を脱いで上がったら、脱いだ靴は揃えて置いて下さい。
④部屋に通されたら・・・
和室と洋室があり、それぞれ上座・下座がありますが、ポイントは勧められた場所に座ればいいと思います。
和室の上座は、床の間の前、出入り口の近くが下座です。
洋室は、飾り棚や暖炉の前とか入口から遠い場所です。また一人掛けの椅子と、2-3人掛けの椅子がある時は、長椅子が上座になります。
和室の場合はまだ座布団には座らない方がいいですね・・・
⑤部屋における礼儀・作法
ここで本日最高の挨拶を行います。挨拶が終わったら手土産を渡します。ポジティブな言葉を添えて下さい。紙袋に入れていたら、袋から出して渡して下さい。風呂敷に包んでいたら、風呂敷から出して、風呂敷をたたんで、先方に正面を向けて両手で持って渡します。
その後、和室だったら座布団を勧められます。お礼を述べて座布団に座って下さい。座布団の上には立たないように、にじりあがります。
続いて茶・菓が出ます。出されたらお礼を述べてすぐにいただきます。流派により異なりますが、一般的には菓子が先です。菓子やお茶の味を褒めたり、楽しい会話をお勧めします。順次本題に入って下さい。
⑥おいとまのマナー
予定時間がきたらそろそろお暇をします。礼を述べて席を立ちます。予め帰る時間を相手に伝えておくと、「そろそろ時間ですのでお暇いたします」ときりやすくなります。
和室では、座布団から下座側に降りてお礼を述べます。洋室の時は、椅子から下座側に立ってお礼を述べます。玄関でスリッパは脱ぎっぱなしにせず、つま先を室内に向け揃えます。
挨拶をして外に出ます。
外まで見送りを受けたら、そのまま帰らずに途中で一度振り返って会釈して下さい。ここがポイントです。営業等の時は特に注意して下さい。
⑦礼状
訪問後は帰宅していったん電話でお礼を述べ、その夜、礼状を書き翌朝投函して下さい。
あなたの面影を先方が忘れてしまわないよう、礼状はすぐに出すのがポイントです。
勿論手書きの礼状がお勧めです。ビジネスの時でも、他社を訪問後の礼状は好感が持たれます。
「訪問のマナー」は大体以上です。訪問後のお礼をお忘れなく・・・
次回は「もてなしのマナーです」。併せて参考にしていただければ嬉しいです。