心理系大学院受験のための研究計画書の「入り口」に立ちましょう
昨日は、心理系大学院入試セミナー「英文読解って何ですか?」を開催しました。多くの方に参加していただき、ありがとうございました。
このようなセミナーでアンケートを取ると、英語と並んで皆さんが不安に感じておられるのは研究計画書です。
ということで、次回は研究計画書の書き方説明会を開催します。
担当は私井上がします。ここではまず下ごしらえについて触れておきます。
研究計画に限った話ではないかもしれませんが、困った時は、基本に立ち返ることは重要です。というわけで、研究計画を作るまでの過程をあらためて書きます。
1.だいたいでいいので、キーワードを考える。
今時はインターネットで論文を探しますので、検索ワードとして考えていただいても結構です。
2.きっかけ(研究のきっかけでも、臨床心理士なろうと思ったきっかけでもいいです)となるエピソードを文章化する。
3.再度キーワードの設定をする。だいたい20程度が妥当です。
4.そのキーワードで論文を探す。読む読まないは別として、まず題目を20本ほど集め、自分の興味の傾向を掴みます。この時「やりたくないこと」という視点は捨てます。
5.ある程度興味の傾向を掴めたら、テーマを決める。正確に言うと、テーマが何かがわかるまで、興味の傾向を探ることになります。テーマの意味がわかると、テーマごとに集めた論文をカテゴライズできるはずです。その中で、最も突き詰めたいテーマを選ぶということになります。
6.テーマに関する基本的な文献を集める。総合的な入門書や専門論文の参考文献欄を利用して集める。海外のものは特に意識しておきたいところです。文献は多い方がいいのは間違いありません。CiNiiの全文検索は有用です。
7.ひたすら読む。読んだ文献は、著者名・発行年・タイトル・出版社をメモして、要約などを作って、引用しやすくしておく。ノートを作ったり、メモをとったりしながら読みます。本文に線を引くのはおすすめできません。思いついたことをWordやExcelにメモし、自分なりのデータベースを作るのが妥当です。
8.自分のテーマに関する研究史を作る。ある程度、時系列で研究の流れを掴んでいると、後から有用です。
9.ここまでできたら、一度自分の問題を設定する。とりあえずでいいので、疑問詞と主語の明確な疑問文を作ります。できるだけ複数作ります。
10.疑問を絞り込む。
ここまでが下ごしらえです。
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