心理系大学院受験の英語の問題

井上博文

井上博文

テーマ:英語力を高める勉強方法

1月も早くも1周がすぎ、塾は平常に戻っています。2月受験をする人の願書作りと、英語の読み合わせが、私の日常ですが、ここのところ、全国の大学をまわって、入試説明会をさせていただいていますが、最もたくさん質問を受けるのが、英語に関することです。私としては研究計画なのかなと思っていたのですが、ちょっと意外でした。でも、当然英語も気になると思いますし、日本人は英語について、小中高であまりにも変な教育をうけていますので、そりゃ不安になるよな、とも思います。
英語の質問の中で最も多いのは、「どんな問題が出ますか?」というものです。これは過去問を見ている人からの質問出あることが多いので、情報不足ということではないようです。おそらく過去問を見ても、ずらっと長文が並んでいて、「どんな問題か」が何もイメージができなかったのだと思われます。だから「過去問を見ればわかる」という理屈は通らないのです。実は過去問は「どんな問題か」の説明にはならないのです。過去問がくれる情報は、
①長文が出る
②部分訳、全訳、要約の回答方法がある
③長文が単数の場合と複数の場合とがある
④制限時間90分、60分、50分などがある

実は過去問がくれる情報はこの程度です。受験生が知りたいのは、長文が出るかどうかではなく「誰のどんな長文がどこから、どのくらいの量がでるか」ということです。これを薄く説明している(ような気がする)言葉が「心理英語」です。これも実は何も説明になっていないのですが、それっぽい雰囲気のある言葉です。正確には、「心理学の英語論文」です。たまに論文でないものもありますが、たいていの場合、このカテゴリーになります。だから素直に心理学の英語論文を読むのがいいのですが、今度は、「どの論文を読めば良いのか」「英語論文なんて読んだことがない」という問題が生じます。重要なのは、まずはここまでたどり着くことです。
その上で、自分で欲しいと思える心理学英語論文を集める能力が今具わっているかどうかを考えましょう。「心理単語」を覚えるより、先にできないといけないことです。「読みたい」という欲求を持つことが必要ですし、それがない人、あるいは「読みたくない」と思っている人は、英語力に少々自信があっても厳しい状況になることは間違いありません。
受験勉強の一つの方法としては、過去問の引用文献を探して、google、アマゾン等で見つけて、図書館にあるかどうか、探して、手に取って見て、自分が受ける大学のどの先生がその本を手にしたかをイメージし、なぜその本を選んだかを考え、その上で挑んでみるのは、とても有効な手段です。是非、お試しください。


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井上博文(塾講師)

株式会社コムニタス

塾長以下、スタッフが、全ての生徒の状態を正確に把握している。生徒をよく観察し、成長度合、どのような不安や悩みを抱えているか、をしっかりと観察し、スタッフ間で情報共有をしている。

井上博文プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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