言葉の選択能力を高めましょう
私が大学院や編入の入試を手がけるようになって、大きな変化と感じるのは、ボランティアについてよく聞かれるようになったことです。最近の学生の方々はボランティアをしていることが多いという印象があります。私たちの学生のころはボランティアをしている人はほとんどいませんでしたので、ボランティアについて質問されることもほとんどありませんでした。言い方は悪いですが、どちらかというと「きれい事」という認識がありましたし、実際就職面接で、ボランティアサークルをやっていたことを言うと「ヒマなの?」と言われた友人もいます。しかし、最近は本当によく聞かれるようになりました。兵庫教育大学大学院は、オンライン試験になってもこの項目は変わらず聞かれています。
また最近の傾向として「ボランティアを通して成長できたこと」について述べなさいというものが増えました。単にボランティアに行っただけではなく、目的意識を持って、一定の自己成長を意識しておかねばならないということになります。大学生の間に自己成長の場を学校外に持つことは大切なことです。また、それを実際に行動に移す行動力も人材発掘のためには必要なことになります。また、ボランティアにおける成長を聞けば、ボランティアに行く意味を理解しているかどうかもはかれます。特に自分本位で行っているのではなく、困っている人と、その人の要請が見えているか、その要請にどれだけ正確に応えようとしているかは重要な評価ポイントになります。よく参考書などで問題視されているのがいわゆる「駆け込みボランティア」で、確かにこれは、あまりほめられたものではないと思いますが、それでも少々無理をしてでもボランティアに参加しておくことは受験的には必要です。対人援助職を目指す学科の場合、ボランティア経験とその現場の仕事(いわゆる臨床)との間に非常に近似する人間関係が存在します。つまり社会生活を行う上で何らか問題が発生した人がいます。そしてその問題は自分一人では解決できない問題で、他者の助けを借りないといけない問題です。
ボランティアも構造はそれほど変わりません。やはり問題を抱えた人が存在し、何らかの援助を
求めているところから始まります。決して、労働の押し売りではありません。ただ、ボランティアをする側には、必ずしも専門能力が求められているわけではありません。極端な言い方をすれば、素人集団でも構わないわけです。その代わり、金銭としての報酬は発生しません。
対人援助職を考える人は、このような構造の類似点と相違点を正確に知った上で、ボランティアを経験しておくことが望ましいでしょう。
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