成長につながる自己変革
7月に入りました。仏教学の授業をすると、必ず諸行無常という言葉の解説をすることになりますが、いくら世の中の事実とはいえ、これを最初に思いついたインド人でさえ、こんなに時間が流れるのが早くなるとは予想できなかったんじゃないのかと想像する今日この頃です。最近は無駄に過ごす時間が本当になくなってきました。私たちが子どもの頃は、自慢にはならないでしょうが、無駄なことばかりしてきたと思います。この時期、雨が止むとカエルの大合唱で、田んぼが面白いので、おっちゃんたちに怒られることをかわしながら、カブトエビだのオタマジャクシだのカエルだのといったものをたくさんつかまえて、つかまえたはいいけれど、どうしたらいいかわからなくなって、結局田んぼに返す、なんて無駄なことをたくさんした思い出は山ほどあります。
しかし、現代はかなり計画的に人生設計ならぬ時間設計をしておかないと、何もできなかった感だけが残るのではないかと自分で自分を危惧します。こんなスピード感満載の諸行無常の時代においては計画をうまくたてておくことが、重要ではあります。
と、大雨で新幹線に3時間以上閉じ込められながら、全ての予定が壊れた諸行無常を感じながら書いています。
7月は9月入試を予定する人にとって、間違いなく追い込みの時期です。質も量も豊富にこなす必要があります。当塾でも夏期講習を行い、さらに負荷をかけていきます。しかし、漠然と負荷をかけるよりは、残り時間をしっかり計算をして、普段かける負荷よりも少し多いくらいの予定をたてるのが妥当です。要するに「頑張りましょう」という業界ご法度の言葉を使う時期でもあります。不安を感じることを避けるのはほぼ不可能だと思いますが、不安を感じることは意味はないと考えることは可能です。意味のないことをする時間はないと考え、合理的に予定をたて、無駄を省き、自分のできる最大の負荷をかけることを今の時期は意識しましょう。
そして受験をする方は本格的な対策が必要です。やるべきことは、まず、勉強時間の確保した予定表の作成です。極めて詳細に作る必要があります。面倒と思わず、受験まで一体何時間確保できるのかを算出してみてください。この時、大事なことは、この種の受験をされる方は皆さん大人ですので、勉強以外にもやらねばならないことがたくさんあると思います。仕事がある人もいるでしょう。育児が大変な人もいるでしょう。それもこれも全部おろそかにしない形で、可能な限りのめいっぱいの勉強時間の確保をすることが重要です。勉強だけしていればいいなんていう「恵まれた」環境などまずあり得ません。そうすることで、自分に与えられた時間の貴重さが分かります。そして誠実に作った予定表であるならば、仮にうまく予定を消化できずとも、「明日に回す」などということができないはずです。なぜならその日組み立てた予定はめいっぱいのはずだからです。めいっぱいなら明日に回す余裕はあるはずがありません。このようにして残りの日数分、毎日の予定を決めると必然的に毎日異なった予定ができるはずです。そうすると、自分に甘すぎず、かつ無茶な予定も立てていないはずです。中には18時間勉強と書く人もいるのですが、努力目標はこの時期には不要です。確実性の高い予定が必要です。これがうまくできる人は、やるべきことができる人になっているはずです。一度実践してみてください。
7月に入ると研究計画書作成などに時間をとられてしまい、なかなか学科試験の勉強時間を確保するのが難しくなります。しかし、やはり英語は毎日訓練しておきたいものです。スポーツと同じで、一日休むと、それを取り返すのに時間がかかることがあります。また休むとモチベーションが下がってしまうということもあります。とにかく身体にしみこませるために慣れさせてしまうことが重要です。そのためには英語に全く触れない日をつくらないことを意識して、その上で、どのような勉強をするのかについて予定を立てておくことが必要です。長文で言えば、一日に3つか4つを和訳するくらいの量は必要です。あえてどちらかと言えば、質より量といったところです。身体を英語を勉強する環境に慣らせてしまうことが目的です。その後7月後半や8月に、過去問に対応できるようになっていればOKです。
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