公認心理師試験 過去問対策
前回の続きです。
第3回公認心理師試験の問4から10までは日本語力ではちょっと難しいと思います。
問11N. Chomskyの言語理論の立場として、正しいものを1つ選べ。
①言語発達のメカニズムは、遺伝的に決定されている。
②どのような言語にも共通する普遍文法は存在しない。
③言語の文法は、ヒト以外の動物種にも認めることができる。
④句構造規則によって作られた文の表層構造は、変形規則によって深層構造となる。
⑤脳の中にある言語獲得装置は、報酬と罰の経験によって文法を獲得する働きを持つ。
チョムスキーの生成文法は有名で、知識があれば正答①を選ぶことができますが、②「どのような言語にも共通する普遍文法は存在しない」という選択肢は、知識がなくても却下できます。「どのような○○も・・・存在しない」こういうものは即座に却下して間違いないと思います。③「言語の文法は、ヒト以外の動物種にも認めることができる」は、知識がないと難しいようにも思いますが、インダス文明のインダス文字でさえ解読ができていないわけですので、文法は基本的に書かれたものに保存されたものを対象に研究されます。意思疎通の可否とはまた別に、動物の言語があるとして解明されているならば、例えば500年前のチンパンジーからのメッセージを現代人が理解できるなら、③は正答かもしれませんが、ちょっと無理がありそうです。①④⑤くらいまで選択肢は狭められそうです。
問15ケース・アドボカシーの説明として、正しいものを1つ選べ。
①患者が、医療側の説明を理解し、同意し、選択すること。
②医療側が、患者に対して行おうとしている治療について十分な説明を行うこと
③障害のある子どもと障害のない子どもを分けずに、特別な教育的ニーズをもつ子どもを支援すること
④ある個人や家族がサービスの利用に際して不利益を被らないように、法的に保障された権利を代弁・擁護すること
⑤障害者が社会の中で差別を受けることなく、権利の平等性を基盤にして、一般社会の中に正当に受け入れられていくこと
これはケースアドボカシーを知らないとどうにもならないように思いますが、心理に限らずケースは事例ですが、特に「臨床」とつけば、事例は個人です。アドボカシーは「擁護」という意味です。ケースは英語であれば、多分アドボカシーも英語ですから、「ケースの個人を擁護すること」くらいの和訳が出れば、戦えそうです。私はそうでした。
正答は④で、私は福祉分野だということはわかりましたが、当然というべきか、その分野に明るくありませんので、「擁護」という言葉にかけて選びました。他に「擁護」があったら危なかったかもしれません。しかし、仮に和訳が出なくても、あきらめるのはもったいない問題です。知識がない場合、①は正直なところ、選択肢から外すことができません。ただ、どう見てもインフォームドコンセントです。同意、合意ときたら、構えておきたい用語です。以前コラムも書きました。
こちら
そう考えると②も①の延長線上に見えます。私としては即座に選択肢から外れました。
③はインクルーシブかなというところですが、私は本番ではここはあまり深く考えられなかったです。⑤は、スローガンのようで、具体的に何かのことを指しているというよりは、障害者基本法や障害者差別解消法など法律関連かなと予測しました。とはいえ、完全に消えたわけではありません。ただ④は語義である程度確信を持っており、他は確認として読みました。⑤は確証はありませんでしたが、④を上回るものではないと判断しました。語彙力もある部分では日本語力です。
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