公認心理師試験 これ1冊で! 最後の肢別ドリル 改訂版がでます
表題の質問をたくさん受けました。試験を受けた人からも、受けていない人からもいただきましたので、この第3回試験はこの界隈の人々の関心を引きつけたようです。現任者が受験できるのが、あと2回ということもありますし、第4回試験がはじめての受験の人にとって、第3回はかなり重要な情報になりますし、実際受験した人にとってもとても気になる情報です。
私の印象では、トータルで見ると、第2回試験と難易度はそれほど変わらないと見ています。合格点も6割の138点は、没問がでない限りは変わらないとみます。第3回試験において、個人的に強く思ったのが、試験の設計力が格段に上がっているということです。誰でも点数がとれる問題、一定の人しかとれないであろう問題、勉強していたらとれる問題の3カテゴリーに分けられている印象です。今年はこの意図を強く感じました。例えば内容的に少し難しいものが出ると、選択肢に「○○であることはない」「全部」といった、国語においてまず解答にならないであろうものを入れて、選択幅を減らすということを意図的にしていると感じられました。
(もちろん不適切を選ぶものものありますので疑心暗鬼にはなりますが)
また一方でこれは一定の人にしか無理だという問題もありました。高齢者に副作用の少ない睡眠薬を「二つ」選べってのがあり、これは無茶ぶり甚だしいと思いましたが、医者にとってはサービス問題です。でも医師の方々にとっては、さっぱりわからない問題もあるので、職域の広さが、サービス問題の有り様も変えてしまうテストなのだとあらためて思い知らされました。
結局のところ、ポイントになるのは「勉強していたらとれる問題」です。これがある程度とれないと6割には届かせてあげない、という強い意図を感じました。国家試験は例えば助産師も6割が合格ラインですが、あまりハードにしようという意図よりも、基本ができているかどうかを問いたいという意図を感じます。この種の設計は、私も試験作成に長く関わったのでよくわかるのですが、とても難しいものです。予備校は模擬試験を重ねることで、データを得て、その上でより現実的な問題を作ることができるのですが、心理学の国家試験というのは、ほとんど前例がないので、最初はやはりとまどいがあったように思いますが、ここにきてかなりこなれてきた印象です。第4回を受験する人も、この第3回試験は有益情報になると思います。是非、当塾の解説も遠からず出ますので、ご覧になって、9月に備えていただきたいと思います。
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