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井上博文

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井上博文(いのうえひろふみ) / 塾講師

株式会社コムニタス

コラム

社会的参照

2020年10月7日

テーマ:公認心理師試験重要キーワード

コラムカテゴリ:スクール・習い事

第2回公認心理師試験問14
乳幼児の社会的参照について、正しいものを1つ選べ。
①心の理論の成立後に生じてくる。
②共同注意の出現よりも遅れて1歳以降に現れ始める。
③自己、他者、状況・事物という三項関係の中で生じる。
④自分の得た知識を他者に伝達しようとする行為である。
⑤乳幼児期以降、徐々にその頻度は減り、やがて消失する。

発達心理学です。曖昧な状況において養育者の表情や態度を参照することによって行動を開始する現象が社会的参照と呼ばれ、およそ1歳頃から見られるとされています。社会的参照は、「他者への問い合わせ」とも言い、他者の情緒表出を自分の行動の承認、拒否として読み取ることです。これは生後9ヶ月から12ヶ月頃には見られるとされています。ただし、乳幼児のみに見られる現象とは限りません。ある程度大人になっても、周囲を見て、良し悪しを考えることは珍しくありません。似たような概念にソーシャルプルーフという概念もあります。これは例えばラーメン屋で行列があると、美味しいのではないかと思って自分も並んだり、講演会などで、誰かが拍手をすると、つられて拍手をするような現象です。周りの多数がしているとそれが正しいように思うことと言っていいと思います。
解答は③です。
有斐閣の心理学辞典を見ても「社会的」と関する用語はたくさんあります。私たちはこの社会という言葉を比較的曖昧に理解していることが多く、社会心理学だけではなく、発達心理学の分野でも問われることが多いと言うことを認識して学ぶことが大切です。



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