生物ー心理ー社会モデル
北海道試験問69
9歳の男児 A、小学校3年生。実父母から身体的虐待を受けて小学校1年のときに児童養護施設に入所した。入所当初は不眠、落ち着きのなさ、粗暴行為が見られたが、現在はほぼ改善し、日々の生活は問題なく過ごせるようになっている。実父母は施設の公認心理師との面接などを通して、暴力に頼ったしつけの問題や、虐待にいたるメカニズムを理解できるようになった。毎週の面会に訪れ、A との関係も好転して
いる様子がうかがわれた。小学校3年になって、A と実父母が家庭復帰を希望するようになった。
家庭復帰に関して施設が行う支援について、不適切なものを1つ選べ。
① 家庭復帰後の懸念される事態について児童相談所と話し合う。
② 実父母と子どもと一緒に、帰省や外泊の日程やルールなどを検討する。
③ 週末帰省中に、再び実父母からの虐待が認められた場合には、家庭復帰については再検討する。
④ 実父母が在住する市の要保護児童対策地域協議会でのケース検討会議の開催を、児童相談所を通して市に依頼する。
⑤ 家庭復帰後は、施設措置が解除となり、市の要保護児童対策地域協議会の監督下に入るため、施設からの支援は終了する。
この問題は施設が行う支援とありますので、児童養護施設について、また児童福祉法について正確な知識が問われた問題です。
公認心理師過去問詳解 2018年12月16日試験完全解説版によれば、正答率は91.0%で難問でありませんでした。これは選択肢の問題で解きやすかったと思います。
児童養護施設の問題は9月9日試験の問143
5歳の男児。父母からの身体的虐待とネグレクトを理由に、週間前に児童養護施設に入所した。入所直後から誰彼構わず近寄り、関わりを求めるが、関わりを継続できない。警戒的で落ち着かず、他児からのささいなからかいに怒ると鎮めることが難しく、他児とのトラブルを繰り返している。着替え、歯磨き、洗面などの習慣が身についていない。眠りが浅く、夜驚がみられる。このときの施設の公認心理師が最初に行う支援として、最も適切なものを1つ選べ。
① 眠りが浅いため、医師に薬の処方を依頼する。
②心的外傷を抱えているため、治療として曝露療法を開始する。
③ 気持ちを自由に表現できるよう、プレイルームでプレイセラピーを開始する。
④ 趣味や嗜好を取り入れて、安心して暮らせる生活環境を施設の養育者と一緒に整える。
⑤ 年齢 相応の基本的な生活習慣が身につくよう、施設の養育者と一緒にソーシャルスキルトレーニング(SST)を開始する。
こちらは正答は④です。これも事例問題ですが、公認心理師とありますので、公認心理師法を意識すべきですが、回答はあまり関係のないものになっています。ポイントは「最初に行う支援」でしょう。
②は論外として、③か④で迷いました。当塾の解説に沿えば、まずは生活の安定が重要とのことで、④ということです。
****************************
公式ホームページ
大学院・大学編入受験専門塾 京都コムニタス
入塾説明会情報
公認心理師国家資格対策講座
公認心理師試験対策 全国模試
ご質問・お問い合わせはこちら
自分磨きのための仏教
龍谷ミュージアム
REBT(論理療法)を学びたい方はこちら
日本人生哲学感情心理学会の理事長を務める心理学者
日本人生哲学感情心理学会