ケースフォーミュレーション
北海道試験の問27
神経性無食欲症について、正しいものを1つ選べ。
という問題が出ました。問題の趣旨は明確で、この神経性無食欲症についての知識が問われました。私は残念ながら名前しか知りませんでした。残念ながらこの問題の場合、選択肢から学ぶことはあまりありません。正解を知らなければあとはどうとでも言える、何の問題でも使える選択肢にも思えます。つまり消去法の問題と言えます。
正解は④となっています。
しかし、聞けば、この神経性無食欲症は基本的な言葉なのだとか。それでもまず定義を明確にしましょう。
当塾の解説から引くと、
神経性無食欲症は、「どの精神疾患よりも高い死亡率を示し、それは標準化死亡率(SMR)に換算して一般人口の10倍に上る。自殺が死因の半数を占め、不整脈に代表される身体合併症が残り半分を占める」(C.Laird Birmingham・Janet Treasure・太田大介 (2011)
一方、現任者講習テキストにも記載があり、「神経性やせ症」に注がうってあり、そこに神経性無食欲症となっていました。神経性過食症との対比で書かれており、日本では神経性無食欲症は12500人(0.01%)、児童、思春期から青年期に好発し、男女比1:10と女性に多い。などとあります。
① 主な死因は自殺である。
これは上の定義では「半数」となっており、解答が違うところを見ると、引っかける意図を感じます。すなわち、「主な」にはならないということでしょう。
② 摂食制限型は衝動性が高い。
これは一目で違うと言えると思います。当塾の解説では
「摂食制限型は、過去3ヶ月間にわたって過食あるいは排出行動(自己誘発性嘔吐や緩下剤の乱用、等)の繰り返されるエピソードがない」とありますので、衝動的な行動は見られないということです。
③ 有病率の男女比は約1:2である。
上記では1:10でした。
④ 体重と体型に関する自己認識の障害がある。
ボディイメージという言葉もありますが、自分を「太っている」と言う人は多いのですが、実際の体重と乖離していることが多いことはよくありますので、これが正解だろうと予測はつきます。
⑤ WHO の基準でBody Mass Index\BMI]17 kg/m² は、成人では最重度のやせである。
当塾に解説を見ると、WHO基準では、最重度の痩せはBody Mass Index〈BMI〉16 kg/m²以下であるため、誤りである。
とあります。これは私には無理でした。私は迷った末⑤にしてしまいました。知識がなくこの17という数字を消去しきれませんでした。
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