第2回公認心理師試験振り返り⑪
北海道試験の問10です。
周囲の状況の影響を十分に考慮せずに、他者の行動が内的属性に基づいて生じていると評価する傾向について正しいものを1つ選べ。
という問題でした。心理学門外漢にはポイントが読みにくい問題です。ただ、「周囲の状況の影響を十分に考慮せずに、他者の行動が内的属性に基づいて生じていると評価する傾向」全部をしっかり読む必要はあります。主体は「傾向」を問う問題です。「周囲の状況の影響を十分に考慮せず」とありますから「バイアス」かもな、と思って判断するのも悪くはないと思います。
選択肢は
①対比効果
②割増原理
③転向モデル
④対応バイアス
⑤セルフ・ハンディキャッピング
でした。対比効果は視覚に関係しますから、内的属性となじみません。⑤セ ルフ・ハンディキャッピングは、「自己の能力が評価される状況で失敗の可能性があるようなとき、自尊心あるいは体面を守 るために成功の障害(ハンディキャッピング)になるような状況を作り出すことで失敗を外的に帰属 し、成功を内的に帰属できるようにする行為」と定義されています(松尾1994)。
これは自己の行動になるのでやはり、違います。
割増原理は「あまり準備をしなかったにも関わらず良い成績を収めたということで、 他者の自分に対する評価は最大限のものとなることされます。これはセルフハンディキャッピングと関係しますが、問題の解答とは異なります。となると③か④と絞られ、ある状況に置かれた行為者の行為から人々がその属性を判断する際に対対応バイアスが生じます。観察者が他者の行動が内的属性に基づいて生じていると過大評価しがちになることとされますので、正解は④が妥当でしょう。
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