暴力に教養で応える
ようやく前期試験の終わりが見えてきましたが、なぜか私の予約ノートは夜中12時過ぎまで予約が詰まっています・・
試験の時期になると、研究計画、志望理由、小論文の各添削が毎日山のようにあります。日付が変わっても、終電がなくなっても残って、書類を作っている生徒さんたちには頭が下がります。毎年同じ現象が起こりますので、これが塾として機能することだと考えています。
私が、添削指導をするときに、最もよく伝えているのは、「事実」を書くことです。例えば、
「地球温暖化の原因は二酸化炭素である」
「新型出生前診断によって、命が軽視される」
「少子化は男女共同参画で解消される」
他にもいくらでもありますが、これらは事実ではありません。そうかもしれないし、そうでないかもしれない類のものです。例えば、地球の温度の下げる方法について、実は誰も知りません。太陽をどうこうできる人は、まずいないからです。また大気中のCO2の濃度を測ることができたとしても、それを減らす術を知った上で実行できる人もいません。できることは、排出を減らすことだけです。しかし、排出を減らしたからといって、それがどうなるかはわかりません。もちろんだからといって、それら全てが無駄な行動というわけではありません。無駄かもしれないし、無駄でないかもしれません。だったら、どういった行動をとるのが、現時点で最善であるか?これが論点になるのであり、この選択肢を選ぶ基準こそが「考え方」になるわけです。
この考え方の中に
「○○が嫌いだから」
「△△がムカつくから」
「何となく不安だから」
などという思考は邪念であって、基準にはなり得ません。こういった状態に陥らないようにするには、意見を言う前に、まず事実を出す習慣を身につけることです。先に意見を言う癖をつけてしまうと、いつしか意見というよりも文句(イチャモン)をつけている状態になります。これでは質の悪い評論家君になってしまいます。テレビを見て、政治や政治家に文句ばっかり言っている人は少なからずいます。教育となると、素人が自分の経験に基づいて、それを事実だと思い込んでしまうことはこちらの本でも指摘されていました。だから、少なくとも私たちは意見ベースではなく、事実ベースで思考することが必要なことです。これができないと、「誰から何を言われるかわからないから不安。だから・・・」や「誰からどう見られているかわからないから、だから・・・」とどうしようもないことに捕らわれてしまいます。
是非事実を出すことを強く意識しましょう。
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