恐怖と度胸
REBTとアサーションは関係が強く、よく研究されています。アサーションは非常に重要な概念で、あらゆる適性に関連すると言っても過言ではありません。アサーションは有名なウォルピとラザルスが、「行動療法の技法」のなかで、対入関係の様式を、三つの類型に分類したところに根っこがあります。
①自分のことしか考えず、他人を踏みにじる言動。② いつも自分のことは二の次で、他人を立てる言動。③ 二つの中間、自分のことをまず考えるが、同時に相手のことも考慮する言動。もちろんアサーションは③です。これは難しいことです。私は①の人と長く闘いましたが、①は裁判所には無視されました。②の人も少なからずいます。①よりははるかにマシな気もしますが、自分の心身が健康でなければ、他人を立てることも実はできないものです。だからやはり③を追求する必要があるのです。
③ができないと言えてしまう人は、たいていの場合、「人間関係が苦手」と言います。アサーションは、自分も大切にして、他人も大切にして、他人を傷つけずに自己主張をする、と言えばわかりやすいでしょうか。これはスキルとも言えます。実際、ソーシャルスキルの尺度の中には、このアサーションスキルがその項目の中に入っているものもあります。
REBTの研究者は、アサーションスキルを不健康でネガティブな感情の対極と考えます。これを避けるか、克服するかはいろいろ考え方はあるかもしれませんが、少なくとも、相手に対してこういった感情をあまり表に出さず、それでいて自己の主張を相手に伝えていきます。相手をリスペクトすることも大切ですが、まずは自分の感情を整えることが大切ということです。REBT的に感情を処理してから、アサーションを意識すると、より良い他者との関係が構築されていくと考えられます(①の人とは難しいかもしれませんが、何事もチャレンジです)。
もちろん、相手をリスペクトすることと、断わったり、反対したりしないということは別問題です。要は、いつも言っている必要なことを必要な分だけ過不足なく が重要です。自分の感情を押し殺すことが重要というわけではありません。「適度に」出すということです。この適度が難しいし、わからないときがあります。このような時も黙っているのではなく、疑問を出すことも大切です。相手に「なぜ?」と疑問を出すことで、妥協点を見いだせることもあり得ます。間をとることも可能です。妥当な疑問であれば、相手と一緒に考えることも可能です。もちろん、簡単ではありませんが、これが身についている人は間違いなく魅力的な人です。
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