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井上博文

大学院・大学編入受験のプロ

井上博文(いのうえひろふみ) / 塾講師

株式会社コムニタス

コラム

言葉の選択能力を高めましょう

2016年6月20日

テーマ:実は知らない面接対策・集団討論対策

コラムカテゴリ:出産・子育て・教育

テーマを面接対策・集団討論対策としましたが、これは、研究計画、志望理由、小論文すべてに共通することです。瞬間ごとに、最も適切な言葉を選択して、使用することができる能力は、その人の能力の高さを示します。これができない人は、状況が厳しくなってきます。しかし、そうは言っても、これを磨く術はあまりありませんので、日常生活の中で、常に心がけておくことが重要になります。塾で教師をしていると、日常的に多くの人と接して、言葉をたくさん使いますので、自然と言葉を選択する能力は高まってきます。本来は、相手に合わせた形で、最も良い言葉を使うことが望ましいと言えます。しかし、実際はそう簡単な話ではありませんので、日常的には、まずミスの少ない言葉を選択する能力を身につけることが優先されます。そのために、使用してはならない言葉を知っておかねばなりません。それは単に差別用語や放送禁止用語にとどまるものではありません。使用してはならない言葉は意外に多いのです。例をあげると、
①あきらかに嘘とわかる嘘
時々、悪意的にこういった嘘をつく人がいます。裁判所に提出するような書類に「正体不明の○○支持者が突然来訪した」などと書いた人がいますが、これはその典型例です。ひと目で嘘だとわかります。正体不明なのに○○支持者なんてわかるはずがないからです。正体不明だからです。しかもそんなものが来訪してきたら、自分の領域に入れるより先に警察を呼ぶでしょうから、全面的に嘘であることがわかります。こういったことを言えてしまう人が世の中にはいるのです。正体が不明なのではなく、正体がわかっていたか、あるいは、来訪がそもそもなかったか、全部作り話かのいずれかになるでしょう。いずれにせよ嘘であることは間違いありませんので、運がよければ読み手は無視してくれます。
②私は既成概念(or常識)にとらわれません
既成概念にとらわれないことは重要なことです。しかし、自分がそうであることを証明する材料はそれほど多くはありません。これを具体化して説明することは非常に難しいことです。過去の常識を覆すような研究成果でも出さない限り、これを言い切ることは避けましょう。
③結果にコミットする
テレビでそんな宣伝がありましたが、それをそのまま採用することは避けましょう。笑いにはなるかもしれませんが、これももちろん具体性に欠けます。テレビの宣伝は、短い時間で、使用前と使用後を比較して出すと、結果にコミットという意味が視聴者には具体的に伝わりますので、それでいいのですが、その言葉だけ使っても、コミットすることにはなりません。
④行動力に自信がある
これも一見すると重要な言葉です。しかし、やはり具体性に欠けます。具体的に何をしたから行動力があると言えるかは、人によって異なります。大切なことは、行動力が「ある」と主張することではなく、何かしらの行動をとるために、どんな準備をしたか、どうやって、それを実行に移したか、そのために他者からどんな協力を得たか、こういった主張をすると、少なくとも聞き手は、嘘をついているとは考えません。
⑤私は積極的です
よく見ると意味不明です。消極的であっていいはずはありませんから、ある意味積極的で当然と言えば当然なのです。「他人が嫌がることを積極的にしてきた」という主張が必ずしも悪いとは言いませんが、それなら「他人が嫌がる仕事を、皆ができるように環境を整えてきた」の方がマシでしょう。もちろん「環境を整えられた」ことに対する具体的根拠は必要ですが、ただ積極的なだけでは、結果につながったとは言えませんし、率先したということなのかどうかも微妙なところです。意外に抽象的な言葉なのです。
上記①以外は、どこでも使えそうなのですが、選択基準と使い方を間違えると、逆効果になってしまい、①と同じ人と受け取られかねません。要注意です。



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