大学生活を充実させる方法を教えてください

井上博文

井上博文

テーマ:大学院に行くメリット

ごく最近、とある大学生の方から電話で受けた相談です。直接お会いしたわけではありませんが、京都コムニタスのホームページのトップにある「将来の進路を考える皆様へ」のくだりの部分が気になったとのことで、お問い合わせをいただきました。問いかけが漠然としてはいますが、最近の大学生はこういった悩みを抱えている人は少なからずいるようです。大学でも、時々、授業後そういった相談を受けることがあります。
大学生活を充実させる方法について、私なりの回答はもちろん「勉強」です。自分でも驚くほど勉強しましょう。大事なのはここからで、勉強のカテゴライズをするところから始めます。この勉強のカテゴライズは、勉強を様々な種類に分けることで、全部勉強と捉えることができます。夜に同僚と飲みに行って「仕事の一環」と言うことに似ています。(それが単なる言い訳ではない場合)仕事の一環と言うからには、何かしら成果を求めた目を持って飲みに行くと思います。仕事の一環と本当に考えて、その目線で飲みに行く人は、ある程度の量で止めると思いますし、記憶をなくすほど飲むことはないと思います(その分おいしくないかもしれません)。完全な私見ですが、私は仕事ができる人と、そうでない人の差はここに出ると考えています。いつも仕事の一環と考えている人は、たとえ無礼講であっても、失礼のない無礼講を貫くと思います。
私が、大学院に入ったころ、大勢で偉い先生方と飲みに行った際、その先生(見るからに偉そうで、こわそうな)が、「今日は無礼講だ~」と仰ったのですが、たいていの人はこわくて、控えめでした。しかし、ある私の同期は見事にその先生にヘッドロックを極めていました(彼は飲むと、たいていの飲み会が無礼講になる)。先生の頭が輪のついた土星に見えたシーンは、私の一生の宝です。その後その同期に何か恐ろしいことが起こったかというと、そんなことはなかったと(外見には)思いますが、少なくとも私には永遠にできそうにないことです。せいぜい、先輩の彼女ネタをみんなに曝したくらいです。

ビジネスマンであれば、全てが仕事の一環と考えることは重要です。研究者であれば、全てが研究の一環、学生であれば、全てが勉強の一環ということになります。「オンとオフが曖昧になってしんどい」という人もいるかとは思うのですが、個人的には、その方が時間にゆとりができた気になりますし、自分なりに仕事量をこなせたという気持ちを得ることもできます。これが充実につながってくると考えられます。

学生に話を戻すと、全ては勉強の一環と考えるところから始めて、どんな種類の勉強があるかを丁寧に分類します。例えば、「旅行」というカテゴリーがあったとすると、「見聞を広める」「語学の知識を増やす」「例えば遺跡など目的物を目にすること」「他文化の人と交流を持つためのスキルの獲得」、他にもたくさんありますが、旅行一つ取ってみても、たくさんのカテゴリーの勉強をすることができます。あまり欲張って乗せ込み過ぎるのはよくありません。そうすると、複数回異なった目標で旅行に行く計画を立てられたならば、充実への第一歩になります。
もちろん、通常の大学の勉強も重要です。大学の勉強とは、大別して、訓練と実践に分けられます。訓練とは、一般教養などを学び、幅を広げること、統計など資料に物語らせるための方法論の習得等があげられます。実践は習得したものを実際に使うことです。簡単に言えば専門分野の研究することです。研究をするということは、課題を自分で見つけて、その回答と、それを裏付ける根拠を探し出し、それを形にして情報提供することです。これには様々なスキルと地道な作業の両方が必要です。4年という短い期間で、これだけのことができるならば、その生活は大いに充実すること間違いなしです。



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井上博文
専門家

井上博文(塾講師)

株式会社コムニタス

塾長以下、スタッフが、全ての生徒の状態を正確に把握している。生徒をよく観察し、成長度合、どのような不安や悩みを抱えているか、をしっかりと観察し、スタッフ間で情報共有をしている。

井上博文プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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