学生のうちにやっておけばよかったことは何ですか?
アジア大学ランキングという記事を見ました。
先に申し添えておきますと、私はこういったランキングを信用しません。
日本の大学がこのランキングから減ろうと、中国、韓国が増えようと、
数の上で抜かれようと、それほど重要ではありません。確かに、どんどん低下しているならば
それは由々しき問題であるとは思いますが、それは各大学が考えることであって、
ランキングを意識するならば、国と大学が一丸となって、対策をたてればそれなりの順位は
確保できるものだと思います。そもそもランキングとはそういうものです。
大学で学び、社会に貢献していくのは、あくまで個人であって、
個々がそれぞれの大学でどう学ぶのか、それを次のステージでどう活かすのかが
大切であって、漠然としたランキングに振り回されることを私は是とはしません。
現代の日本の大学の先生は、多くの場合、勤勉で、よく働いています。
会議に次ぐ会議で、教育研究活動に支障をきたすどころの騒ぎではありません。
研究者の心を折るほどの雑務の量が大きな問題で、お金で解決できる話では
ありません。雑務を名代として別にこなす、二人羽織みたいな人を増やせば、
ランキングも自然に上がるのではないかと想像しています。
その問題はさておき、このランキングにおいて、アジアでは東大が一位だそうです。
指標を記事からそのまま引用しますと
1.教育の質(25%)
一流の国際的な賞を受賞した卒業生の数を、大学の規模に対して相対的に評価。
2.卒業生(25%)
現在世界のトップ企業(フォーブス・グローバル2000)でCEOの地位にある卒業生の数を、
大学の規模に対して相対的に評価。
3.教員の質(25%)
一流の国際的な賞を受賞した研究者の数により評価。
4.出版物(5%)
評判の高い学術誌に掲載された研究論文の数により評価。
5.影響力(5%)
非常に影響力のある学術誌に掲載された研究論文の数により評価。
6.引用(5%)
多く引用された研究論文の数により評価。
7.幅広いインパクト(5%)
大学のh指数(論文数と被引用数とに基づいて、科学者の科学的貢献度を示すもの)により評価。
8.特許
国際特許届出数により評価。
こんな感じです。
よく考えてみると、これは大学というより、どちらかというと大学院に対する評価と言えます。
本来、大学の力とは、すなわち大学院の力ということができます。この視点から見た場合、
本来、国は大学院に力を注ぎ込まねばならないはずです。
文系学部を廃止するなどと言って、これまで営々と積み上げてきたものを壊すのは
大学にしてみれば自殺行為で、それが大学院にどんな影響を与えるのか
という視点が全く欠落しています。大学院の力を上げることを意識できない
政策しか出せないのにも関わらず、大学院中心のランキングを意識する・・・
この矛盾をただしていかねば、本当に未来の展望が描けなくなります。
改革をすると言うのであるならば、常に大学院の力が上がることを意識した改革で
なければ、かえって力を下げてしまうのです。
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