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生成AIの屈辱的側面 ~人間のする仕事とは~

AI。人工知能。
とりわけチャットGPTに代表される生成AIですが
確かにツールとしては便利なものであるとは思いますが
その実態は人類の集合知であると言えますから
例えば私が何の気なしにネット上にコラム記事など公開すると
その知識と努力を無尽蔵にAIに吸い尽くされてしまうわけですね。

記事にして公開するまでに今まで頑張ってきた努力と成果を
さも自身が最初から持ち得た知識のように
無償で(我が物顔で)次々編さんされて行くわけです。

せっかく頑張って書いた記事でも
その知識と努力を生成AIにあっさり奪われてしまう。

しかもその知識はありとあらゆる個人の努力を吸い込んで
際限もなければ節度もなくどんどん膨らんで成長していきます。

皆さんも自分が散々頑張って積み上げてきた努力の結晶を
そこには著作権も何もなく無秩序に吸い上げられ
泡のように消えていく事態をどのように感じるでしょうか?

そして恐いのが
出典は私のような個人が公開したものであっても
さもAIが提示、導き出した結果のように捉えられ
出典元の方が悪者扱いされないかという懸念です。

実際それらしく振る舞われると
どちらが真実なのか判別できませんもんね。

それでも結果、最終的には世の中に生かされることにはなると思いますし
生成AIというツール自体に不服はないのですが
AIが引き起こす弊害については理不尽さとともに、私は虚しさを感じます。

そしてさらなる問題として
生成AIが普及浸透していくと
人間のする仕事の殆どが奪われてしまうといった懸念がありますが
この問題について考えたいポイントとして私が提起したいのが
そもそも人間のする仕事とは何でしょうか?

仕事と言うと、世間的にはジョブ(職業)のことを指して言っているのだと思いますが
基本的に仕事とはワークのことですが
それ(ジョブ)は人間がしなければいけない仕事なのでしょうか?

人間の代わりに機械(AI)にもジョブは勤まると思いますが
人間には人間のする仕事(ワーク)があり
AIにはAIのする仕事があると思うのです。

人間、AI、それぞれにしかできないワーク。

皆さんはジョブを失うことを懸念しているのであり
ワークまで奪われてしまうと勘違いなさっているのかもしれません。

例えばフィールドワークなんて言えば
AIが現地まで行って何か調査するなんてことはできません。

やはりそれは人間のする(人間にしかできない)仕事なんですね。

AIが何か好奇心を掻き立てられたり興味を持つなんてことがありますでしょうか?
好奇心(知的探究心)や追究したい(研究心)という意欲は
人間が持ち得た心から湧き起こる衝動だと言えるのではないでしょうか。

確かに人間のジョブの多くはAIが担ってくれるようになり
人間の出る幕はなくなっていくのかもしれませんが(仕事を失う)
人間にはもっと他にすることがあるのかもしれません。

それと同時に、そもそも今現在人間のしている仕事について
それは収入や稼ぎのために、必要だから必要に迫られてやっているだけのことであって
もし人間社会に経済というものがなければ
今しているような仕事なんてそもそもする必要のなかった仕事なのかもしれません。

更に考えますと
人間の仕事(役目)とは
この地球上において、この宇宙の中で何を意味するのか?
そして何を成しているのか?

この根本的で根源的な問について
AIの登場が考えさせ、問いかけてくれているのかもしれません。

この記事を書いたプロ

宮本章太郎

心理カウンセリングのプロ

宮本章太郎(京都カウンセリングラウンジ)

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