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コラム
人間関係がこじれる原因を当事者は理解できない
2019年4月30日 公開 / 2020年10月25日更新
リュックマンの恐怖
満員電車で通勤しなくなって20年以上になります。ところが、最近、仕事の都合で
たまに通勤時間帯に電車に乗ることがあります。
苦痛!! ストレス!!
先日、最大のストレスになるできごとがありました。
満員電車の中で私の周りの人のほとんどが、背中にパンパンになったリュックを背負っている状態で、そのリュックが私の顔やら腕、背中と押し付けられている状態を想像して下さい。
マナーとして満員電車に乗る時は、リュックを前にするか手に持つか、とにかく周りの人の邪魔にならないように周りの人に気を配ると思うのです。
例えば、車は自分の身体より大きいですから、運転者は車全体の大きさを把握して乗っています。でないと車は傷だらけになりますからね(笑)
ところが、リュックを背負っている人は、1.5倍くらいスペースを取るリュックの大きさを把握していないことが不思議なんです。把握していれば背負った状態で満員電車に乗りませんからね。
人間関係のブラックボックス
上記の事例は、関係性が良くない時のコミュニケーションに似ています。以前、「関係性コンディショニング」というコミュニケーションの流れをお伝えしたことがあります。
「相手の行動」→「自分の認知」→「自分の行動」→「相手の認知」→「相手の行動」→「自分の認知」と上の図のように、これらがループのように繰り返されるのが私たちのコミュニケーションの流れです。
このループの中でブラックボックスになっている部分が2つあります。先に答えを言うと「相手の認知」と「自分の行動」の2つです。相手の認知は、相手の思考が解らないのは理解できますよね。
ところが、自分の行動が解らないというのは不思議でしょう。
どういうことかというと、自分の表情や無意識の行動は、想像できたとしても、誰かが隠しカメラで撮った映像を自分で観ない限り解りません。
リュック事件も同じで、他人に多大な迷惑を掛けていることは、本人は認知していないので悪気はないと思います。逆に怪訝な目でリュックを背負った人を見ている私を、相手から見るとこのオッサン、何を睨んでいるのかと思われるでしょう。
この状況が、人間関係で陥りやすいブラインドループです。特に関係性が悪い当事者同士は、まったくお互いの状況が理解できないので、相手ばかり責めるようになります。
その状況を第三者が観ると、双方の状態が手に取るように観えます。夫婦ケンカの仲裁に入ると何でこんなことでケンカをするのかと不思議に思えますが、当事者は解決方法が観えないものなんです。
案外、人間関係が難しいと思っているのは、当事者だけかもしれませんね(*^^*)
【小さな実践】
自分が嫌な思いをした時に、その行為を自分もしていないかどうか客観的な立場で俯瞰してみる
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