Mybestpro Members

海江田博士プロは鹿児島読売テレビが厳正なる審査をした登録専門家です

時代に応じて打つべき手は打ってきた―おそらく参考にならない私の経営について―Ⅲ(おしまい)

海江田博士

海江田博士

テーマ:経営計画を考える

実践してきた二つの課題

さて、事務所をここまで持ってきたもう一つの要素である、好きなこと得意なことは徹底して実行してきた、という方の話ですが、これも二つの要素で構成されています。それは、将来を見越す(先見性)ということと、対外的に必要なことをアピールする(情報発信)、ということの二つです。
この二つの課題は、どちらかといえば税理士という人種には、苦手なタイプの取り組みのように思えます。まあ、当たり前といえば当たり前のことではありますが、そもそも税理士は、既存の仕事をそつなく間違いないようにこなす、という習性がルーチンになっています。そのために、自分のビジネスを先見的かつ俯瞰的に見てみる、或いはその内容を外に向かってアピールする、といった行為は計算外のことなのです。

先見性をマーケティングと置き換えて

「先見性」という言葉は、私の場合「マーケティング」という言葉に置き換わります。マーケティングというのは、顧客のニーズやウォンツを鋭く掴んで、その的をはずさないことだと思っています。
例えば、近年AⅠを始めとしたデジタル系テクノロジーの進化はすさまじく、こういった技術を無視してビジネスの行く末を見通すことは難しいだろうと考え、これらの取り込みについては常に怠らないよう努めました。コンピュータが最も得意とするところの数字を扱うのが我々の仕事ですからなおさらです。
ただ、それらのテクノロジーをどう取り込んでいけば、我々の置かれている現代のビジネス事情にフィットするのか、という点は、よーく注意して動く必要があります。後れをとってはいけませんが、あまり先走っても顧客の支持を取り付けるのが難しくなります。
気をつけたのは、顧客のレベルよりちょっとだけ先に行くということでした。あんまり先に行ってはいけませんが、顧客より少しでも遅れるという逆は許されません。ここは、事務所全体で組織的に取り組みました。

早い時期から長く続けている情報発信

この組織的取り組みに比べて、私個人が比較的頑張ったかな、と思うのはもう一つの課題である「情報発信(アウトプット)」についてであります。先述のように「先見的」な手を打ったとしても、そのことが世間に知らなければ意味がありません。
幸いにして、ちょうどタイミング的にインターネット社会になってきた時期でした。(20年以上昔の話です)そこで、HP(ホームページ)を通じてブログやコラムなど文字での情報発信(アウトプット)については、結構早くから手掛けたのです。HPを作ったのも、他の同業者よりはかなり早かったと思います。
デジタル系以外の媒体では、FMラジオでビジネス番組を10年間ほど担当し、100回以上の放送をこなしました。「よくそんなに続けられるね。」とあきれられもしましたが、ラジオの仕事は、ちょっと非日常的で面白かったので、全く苦にはなりませんでした。

経営計画通りではありませんでしたが・・

かくして、苦手なことは人に任せるか手伝ってもらい、得意なことはハイ私がやります、の姿勢でここまで来たのです。
私が冒頭書いた「行き当たりばったりでここまで来た」というのは、上記のような内容を指しているのです。それほど褒めた話ではないことは認めるところでありますが、それなりにやるべき手は割と的確に打ってきたのかな、とも思っています。
こういうやり方や考え方というのは、ちっともお手本にはならないでしょう。まあ、こんなビジネスの組み立て方もあるということで、なにかしらご参考にしていただければ幸いです。




百回を超えたラジオ出演
ワルぶったわけではないのですが・・


おしまい

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

海江田博士
専門家

海江田博士(税理士)

税理士法人アリエス

税務相談はもちろんのこと、従来の税理士としての職務に留まらず経営者自身で革新できることを目指した支援を続けています。日本経済をしっかりと支えられる強い基盤を持った中小企業への第一歩のお手伝いをします。

海江田博士プロは鹿児島読売テレビが厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

有効な経営革新支援でより強い経営を目指すプロ

  1. マイベストプロ TOP
  2. マイベストプロ鹿児島
  3. 鹿児島のビジネス
  4. 鹿児島の税務会計・財務
  5. 海江田博士
  6. コラム一覧
  7. 時代に応じて打つべき手は打ってきた―おそらく参考にならない私の経営について―Ⅲ(おしまい)

海江田博士プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼