顧客の顧客まで具体的に意識できるかどうか―ビジネス支援、直接法か間接法か悩んだ末に―Ⅷ
口が裂けても言えない告白
どうもこれは大変まずいことを告白することになるのですが、実は私は結構行き当たりばったりでこれまで生きてきました。何故まずいかといえば、ビジネス上では、「しっかりとした経営計画を立てて、将来を見越した上できちんと事業の経営に向き合ってください。」などと、お勧めしているからにほかなりません。そんな私が、これまで行き当たりばったりで生きてきた、などとは口が裂けても言えないのであります。(もう、言っちゃっているわけですが・・・)
それはそうなのですが、いくら行き当たりばったりといっても、多少なりとも先々どうなるのか、どうすればいいのか、といったことは考えるものです。ばっちりと計画など立てないまでも、その都度先を見越して動く、ということはしてきたつもりであります。
こんな田舎でよくぞここまできたもんだ
そんな中、これまで「どうせ大した将来なんてありそうもないから、人生控えめな予想で行けばいいや。」といった考えになったことはなかったですし、そんな風に動くこともありませんでした。常に今よりましなビジネス環境、生活状況にするにはどうするべきか、どうあるべきか、という風に考え、行動してきたつもりです。
幸いにしてそれが功を奏したのか、父が創業した事務所を、それほどショボいとも言えないくらいには維持できています。一応、父の時代に比べて雇用も売上も2倍程度までは持ってきました。もちろん、高々2倍ですから「大したことはないな」という自覚はありますが。
ただ、現在事業を行なっている田舎の経済状況は厳しく、町の人口は完全に父の時代の半分以下になってしまい、所得もさっぱり伸びません。すごく苦労したなあ、という実感はありませんが、こんな田舎でよくまあここまできたもんだ、とは思っています。
二つのことを実践してきた
この間、ざっくり言えば私は二つのことを実践してきました。ただ、これは皆さんにとって全く参考にはならないお話ですし、どうか参考にもしないでください。
まあ、もっと細かい分析もできないことはないのですが、これから述べる二つの要素が今の状況を決定したのだろう、と思っています。前置きが長くなってしまいました。以下そのことを書いてみます。
その二つとは、まず、嫌いなこと苦手なことは徹底してやらなかった、ということと、もう一つは、好きなこと得意なことはこれまた徹底して実行した、ということになります。なんだよ、それ!と思われるかも知れませんが、そうとしか言えないのですから仕方がありません。
まあですから、私がやってきたことに「努力」という文字を当てはめるのは全くふさわしくないだろうなあ、という自覚はあります。努力というのが、嫌なこと苦手なことでも我慢してやり続ける、自らの意に反してでも頑張り続けるといったことを指しているのであれば、私の場合、それはまるでできなかった、と言っても過言ではありません。「努力もしないで経営ができたんかい!?!」と、怒られそうですが、少なくとも私にその実感はないのです。
こういうの、やらなかったなあ
つづく