青春の彷徨、新宿ゴールデン街―無頼に生きる、がテーマだったあの頃―Ⅰ
テレビからユーチューブへ
近年、ほとんどテレビを見なくなった、ということは、以前、このコラムにも書いたと思います。今では録画した映画を観るくらいで、通常の地上波テレビ番組を観ることは全く無くなりました。
たまに、病院の待合室や飲食店などで流れているテレビの画面をみかけても「ああ、相変わらずくだらん番組をやっているなあ・・」と思うだけで何の感慨もありません。つまり、昔に比べてテレビをつけている時間が圧倒的に少なくなったのであります。
では、どうやって情報を得たりくつろいだ時間を過ごしているかというと、ほぼユーチューブで選んだコンテンツを観ています。気にいったコンテンツのものを「登録チャンネル」に登録しておいて、好きな時間にそれを見ているのです。最近、その「登録チャンネル」が増えすぎてきたので、少し整理しなくては、と思っています。
ごっつい親父が作る郷土料理
さて、そんな私の好きな「登録チャンネル」の一つに「野生の食べ物 ウィルダネス クッキング」というコンテンツがあります。ほとんどが10分から20分に収まる長さで、大した時間も取られません。淡々としたそれほど盛り上がりなど特にないチャンネルですが、私は結構はまっているのです。
これは、どんな内容かというと、身長180cm以上、体重はゆうに100キロはありそうな中年のごっつい親父が、毎回ひたすら彼の得意な郷土の料理を作るというものです。ただ、その料理を作る場所がユニークで、夏だろうが冬だろうがとにかく屋外なのです。夏はTシャツ一枚、冬はダウンを着込んで、頭に雪が積もる中で料理しています。
しかも、「野生の食べ物 ウィルダネス クッキング」のタイトルに恥じず、作る料理は極めてワイルドです。羊一頭まるまんまとか、デカい七面鳥そのまま一羽とか、牛の頭だけ二頭分を料理してしまうとか、とにかく我々の日常ではお目にかかれないようなダイナミックな食材を使って、調理してしまうのです。
アゼルバイジャン、知ってます?
さらに、彼が住んでいる国がユニークで、普段我々があまり耳にすることはそんなにないし、特に縁もゆかりもないと思われる「アゼルバイジャン」なのです。「アゼルバイジャン」は、今何かと問題のロシアに隣接する大陸内国家です。当然、海にはまったく面していません。料理人であるその親父さんの周りも平地はあまり見られず、山だらけの立地です。その山あいの一画に彼の住む村はあるらしく、彼の家の庭と思しき屋外でひたすら料理を作り続けるのです。
「屋外で料理」とはどういうことかというと、直接地面で火をたくこともあれば、庭にしつらえられたかまどやピザ窯のようながっしりとした感じの「装置」的なものを使うこともあります。そういった「装置」のすべてが彼の手作りというのも、このチャンネルの「売り」でもあります。
とても風光明媚な場所で、空気も澄んでいるらしく、遠くの山々もくっきりと緑鮮やかに浮かび上がっています。水については庭先にきれいな湧水が溢れ出ていて、そこで料理用の水を汲んだり食べ物を洗ったりしているのです。つまり、煮炊き用の火も水も、ガスや水道といった近代的な設備や道具を使うことは一切ありません。
「際物(きわもの)」ではなかったコンテンツ
これらのすべてが、一見、素朴なだけの画面のように見えますが、アングルやコマ割りは結構きちんと計算されていて、カメラのこっち側に優れたスッタフがいることがうかがい知れます。バックに流れる音楽も、静かなやや憂いを帯びた音色のものが多く、静謐な自然環境との相性もいい感じで、全体的によく構成されています。
私はこのコンテンツは、おそらく「際物(きわもの)」の部類だろうと思っていたのですが、実はそうでもないことがあとでわかりました。というのは、番組の途中の回で、このコンテンツのファンというよりもおそらく料理を作る彼のファンと思しき人たちが集まるイベントがあったのです。
世界中のいろいろな国からやってきたと思われる老若男女が、彼を囲んで実に楽しそうな夕餉が開かれたのです。つまり、このコンテンツは人気も高く、以前から世界中にコアなファンがいたことになります。アゼルバイジャンといえば、それほど交通の便のいいところでもないでしょうから、こうやって集まった人たちはかなりのファンということになります。
まあ私があれこれ書くよりも、その画面を直接観てもらった方が早いかも知れません。はまれば、なかなか面白いコンテンツだと思います。(ややグロい画面もありますので、それを我慢できれば、ですが・・・)
行動開始
と、ここまでそのユーチューブチャンネルについていろいろ書いてきましたが、実は今回はそのことが本筋の言いたいことではありません。これを観ていて私がささやかな行動を起こした、ということが本筋の話なのであります。私がこのチャンネルを観ていてどう思ったかというと、「俺もこうやって野外で直接火を焚いて料理を作ってみたい。」と思ったのであります。
羊を丸焼きに
PS
いつも読んでいただき、ありがとうございます。
上記の通り、いささかユニークな税理士です。
この業界人特有の硬さはみじんもありません。
私と話すと面白い、という方がたくさんいらっしゃいます。
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電話でも、メールでも、ズームでも対応いたします。
是非一度お話の機会を・・・・・