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メディアで商圏を広げる―地縁血縁経済に依拠するモデルを打破するためにやるべきこと―

海江田博士

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テーマ:地方再生と地域活性化について考える

長年培われてきた「地縁血縁ビジネスモデル」

長年にわたって、地方における企業活動をウォッチングしていますと、地方経済がいかに地縁血縁の結びつきに依拠しているか知るところとなります。これは経営者に限ったことではありません。あらゆる場面でそのことを感じさせられるのです。
地方に暮らす人の多くが、人間関係において、接触する相手の氏素性をかなり気にします。また、みなさんいろいろな地縁血縁関係に驚くほど詳しいことも事実です。(私にはとてもついて行けませんが。)もちろんそれが悪いという訳ではなく、一つの知恵として機能してきたことは間違いないところです。

厳しくなってきた地縁血縁ビジネスモデル

しかしながら、時代は変わりました。地方の現状としては、過疎化が進み、高齢化の波がとどまることを知りません。そんな中、地縁血縁に依拠する形で商売を続けていくことが、かなり難しくなってきていることは事実です。
従来のビジネスモデルで、昔のように成長発展することは到底考えられなくなってきました。これまでとは発想を変えて、相当踏み込んだ新しい手を打っていく必要があります。
地縁血縁に依拠した経済は、まだ地方が多くの人口を抱え、そこに暮らす人々の購買力が旺盛だった頃のビジネスモデルです。とはいえ、私の見たところ、地縁血縁の結びつきをベースに置いたビジネスモデルを変えていくのは、そう容易なことではありません。
地方で暮らす人にとって、「自分だけが変わったことをしたら、地域社会からスポイルされるかも知れない。」という一種の恐怖心のような意識には、かなり根強いものがあるからです。

商圏の拡大に挑む

ですから、ある日突然これまでのやり方をガラリと変えて、極めて現代的で合理的なビジネスモデルに切り替えるといった現象は起こり得ません。そんなことは考えてもいないでしょう。
とはいえ、何かしらの改革を実施していく必要性は待ったなしの状況です。いったいどんな手を打ったらいいのでしょうか。
改革すべきことの一つに、過疎化によって人口密度が薄くなっているのであれば、自らの商圏の範囲を徐々に拡大していくというテーマがあります。何故商圏を拡大するのかといえば、当然の話ですが、地縁血縁で結びついた商圏内では、対象となる消費者人口が少なすぎるからにほかなりません。
地縁血縁で想定される商圏は、イメージ的にはせいぜい町内会を少しはみ出した程度の広さです。こんな範囲の商売では、ビジネスの発展が望むべくもないことは言うまでもありません。

いきなり「全国区」というのは難しい?!?

かといって、いきなり全国区ということが現実的ではないことも確かです。HP(ホームページ)を充実させ、SNSなどITを駆使することで、全国区への情報発信にチャレンジできないわけではありません。
しかし当初、おそらく発信するコンテンツの作り込みが追い付かないことが考えられます。また、それに対して、仮に何らかの反応があったとしても、しっかりしたシステムを構築していなければ、対応そのものが混乱することが予想されます。
そこまで(全国区)のレベルではなく、もう少し身近なところから着実に商圏の拡大はできないものでしょうか。地に足のついたところで、何か広げていく方策はないものでしょうか。

「地方メディア」の有効利用

私は、そのほど良い「情報発信(アウトプット)」の範囲を「地方メディア」に見いだしました。そして、それを自らの事業で実践しています。「地方メディア」を利用した情報発信の届く範囲は、地縁血縁のやや上をいくものの、それを大きく逸脱するということがありません。
メディアの向こうにいる人たち(聴取者や購読者)の立場からも、地元企業ということで、その距離感としては近いものを感じるはずです。つまり、会おうと思えば会える距離というのは、地縁血縁の意識の延長上にあるため、特に警戒される、ということがありません。実際私の場合、これまでの商圏をやや広げた範囲からのお問い合わせが多くなっています。

「地方メディア」は絶妙の距離感

これまで慣れ親しんできた、地縁血縁をベースにしたビジネスモデルをそれほど逸脱することなく、こちらのことを「情報発信(アウトプット)」できるのが、「地方メディア」を利用することのメリットなのです。とはいえ、この絶妙の距離感に気が付いている人はそう多くありません。
「地方メディア」を高度利用してこれまでの商圏を打破していく、このモデルを構築するのはそれなりのコツがあります。私は、自ら実践してきてつかんだそのコツをできるだけ多くの経営者にお伝えしたいと思っています。



志布志港は貴重な産業港なのですが・・・
町の過疎化は止まりません。

大切なご案内

「税理士法人アリエス」ってどんな会社?
「税理士法人アリエス」(旧「海江田経営会計事務所」)は、税金や経理についての基本をきちんと押さえた高度な専門性はもちろんのこと、そのほか様々なノウハウ、サービスを提供しています。
税理士が、税務に関する専門的な知識を提供するのは当たり前のこと。
しかし、それだけではちょっともったいない。
多くの企業(約300社)の顧問をすることで、他より早く的確にビジネスの傾向や方向性をつかむことができます。これは貴重なビジネス情報であり、マーケティング情報と言えましょう。経営者にとって非常に興味深いところではないでしょうか。
中でも、事業の発展(売上アップ)につながる様々なリアル情報は重要かつ希少性が高く、おおいに聞いてみたいのではないかと思います。売上アップについて語ることのできる「さばけた税理士」は、世の中にそう多くはいません。
このコラムを読んで「面白そうな税理士だな!」と思われた方は、是非ご一報ください。いろいろと幅広いお話ができることをお約束いたします。
「税理士法人アリエス」は、風光明媚な志布志にあり、快適なビジネス環境の中で、皆さんの事業に関する高度なサービスの提供を目指している企業グループです。興味を持たれた方は、ぜひ一度ご連絡をいただければ幸いです。

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海江田博士
専門家

海江田博士(税理士)

税理士法人アリエス

税務相談はもちろんのこと、従来の税理士としての職務に留まらず経営者自身で革新できることを目指した支援を続けています。日本経済をしっかりと支えられる強い基盤を持った中小企業への第一歩のお手伝いをします。

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