ふたを開けてみると・・・―もと秀才の行方・・昔はお勉強のできる子だったのだが・・―Ⅰ
[山下達郎なら夏に決まっておろうがっ!]
少し昔の話になりますが、俳句がちょっとしたブームになったことがありました。
俵万智の短歌集「サラダ記念日」がブームになったもう少し後のことだったのではないかと思います。
ちょうどこの頃、美人女流俳人として「黛まどか」という女性がテレビなどでもてはやされたことがありました。
その後、あまり見なくなったのですが、今でもどこかで活躍しているのでしょうか?
とにかくその彼女が、あるテレビ番組に出ていたとき、番組の企画として冬の俳句を詠むことになったのです。
すると彼女が
「冬といえば山下達郎ですよね。なので今日は、山下達郎を冬の季語として詠むことにします。」
と、のたまったのであります。
それを聞いた瞬間、私は椅子から立ち上がっていました。(心の中で、ですが・・)
そして
「なぬーっ!山下達郎なら夏に決まっておろうがっ! 女流俳人とかなんとか名乗ってるみたいだが、山下達郎といえば『クリスマスイブ』しか知らないぽっと出のおねえちゃんが勝手に達郎を冬の代表みたいに祭り上げてるんじゃねえよっ!」
と、一挙にまくし立てていたのであります。(あくまでも「心の中で」ですが・・)
ところで、ミュージシャンで夏の代表みたいに言われるのはチューブの前田亘輝ではないかと思います。
しかし、山下達郎も彼に負けないくらい夏ソングのヒット曲を輩出しているのであります。
「ライドオンタイム」「レッツキスザサン」「夏への扉」「潮騒」「夏のコラージュ」・・・数え上げれば切りがありません。
そうなのです!
山下達郎といえば圧倒的に夏のイメージなのです!
それを『クリスマスイブ』1曲しか知らない昨日今日出てきたばかりのにわか達郎ファンが、勝手に「冬」とか決めつけてんじゃねーよっ!と腹が立ったわけであります。
黛まどかなる女俳人が、自分だけで、山下達郎を冬の句で読むのはかまやしません。
しかし、「山下達郎といえば冬の季語ですね。」と、エラソーなしたり顔してテレビなどでのたまわれると、それなりに影響力があるだけに、ミスリードされる輩(やから)が出てこないとも限らないわけです。
この女性、まあ大した才能もなかったのか、その後テレビなどでもあまり見なくなったのですが・・・
まあ、いい年したおじさんがそこまで目くじら立てて怒るほどのことでもない、どーでもいい話ではありますな。
PS : あとで調べてみたら、この女史はミュージシャンをやたら季語に使っているらしいことが判明しました。
サザンは夏。
ユーミンは冬。
山下達郎は夏と冬どちらで使っていい、となっているようです。
ふーむそうか。
山下達郎を「夏」もOK、として入れたのはいいとして、そもそもミュージシャンを季語に使うのはいかがなものか、という意見も俳句の世界ではあるようでした。
まあ、それらしい句は読めるのでしょうが、ミーハーのそしりは免れないような気がいたします。
どっちにしても、この話、「どーでもいい話」ではありますが・・・・
おしまい
今日の川柳コーナー
◆達郎も いまいちだった 夏と冬
自粛、自粛で盛り上がらなかったですねーー