突破できるのか、業界の常識というハードル―業界の常識は世間の非常識??―Ⅰ
[意外にも職人的に仕事をしたいと思っている人が多かった]
税理士というのは、個人に付与された国家資格ではあるものの、知識や専門性を職人技的に個人の単位で世の中に提供していこうという考えはあまり持っていなかった私。
この仕事をやるとすれば、組織をある程度大きくして、できれば部門別に担当者をつくり、事業を組み立てていきたいといった構想を抱いていたのです。
ところが税理士として仕事を始めてみると、意外にも上記のように職人的に仕事をしたいと思っている人の方が多いことに気が付きました。
自分でほとんどの処理作業や業務のチェックに関わりたい、それをこなしたい、という考えの人が多かったのです。
「意外にも・・」と書きましたが、よく考えてみれば、そっち方が普通だったのかな、と今になってみれば思います。
そもそも、税理士という資格で食っていくことを目指す人に、そっちのタイプの人の方が多いのは、ちょっと考えてみれば納得のいくところでもあります。
そういう考えの人にしろ、私のような発想の人間にしろ、いずれにしても、初めから大規模に、という訳にはいきません。
多くの場合、最初はすべて自分でこなすことももちろん必要です。
ただ、そうなると事務所の規模はどうしても小さなものになります。
税理士一人と奥さん、あと職員が一人いるかいないか、パートを入れて総勢3人か4人・・・
これくらいの人員構成になり、実際その規模の事務所が多いことも事実です。
問題はずっとそのままで行くのか、ということです。
私はこの規模で事務所運営を行なう気は全くありませんでした。
ただ、幸いにも父の事務所に入ったときには既に8~9人の体制になっていたので、業態の規模としてはすんなりと受け入れることができました。
みんなでワイワイやろうよ!!
つづく