2つの結婚披露宴―悪いことしちゃったなあ・・・遠い昔のほろ苦き思ひで―Ⅰ
[わざわざ確認しなくたっていいじゃん]
高齢化社会が到来している中で、働き続けることへのアレルギーを表明してやまない、新聞の人生相談欄への男性投稿者。
なにが言いたいのかな?と思いつつ読み進めたが、私にはいまひとつよくわからない。
相談は次のように締めくくられていた。
―私は別に、海外旅行や趣味にお金を使って遊び三昧をしようと考えているのではありません。
収入がなくなる以上、蓄えだけでひたすら質素に倹約して暮らしていくつもりです。
こんな考え方はおかしいでしょうか。―
こんな考え方はおかしいでしょうか・・・と、締めくくるのは、強い主張があるものの、いまいちその主張に自信がないときに相談者が使う常套句である。
別に「働きたくない」というのが、おかしな考えとも思わないので、それでいいのではないか、と思う。
ただ、それをこうやって公の場で確認しようとする行為は、私から見れば「ちょっとおかしい」ということになる。
別にわざわざ確認しなくたっていいじゃん、と思うのだ。
こういう人は世の中の流れと少し違う自分の考えがやや不安に思えて、できれば共感者がいないものか、と確認したいのであろうか。
私など、世の中の常識とされることや流行りみたいなものと、自分の考えが相当違っていても、それはそれで仕方がない、と思う方である。
他人のことを気にしたってしょうがない。
新聞の人生相談コーナーには、おそらく毎日相当多くの投稿が寄せられてくることだろう。
そんな中で、わざわざこの相談を取り上げたのは、何か意図があってのことだろうか。
この相談への回答は、私の予想に反して比較的穏やかなものだった。
―政府の考えもわかってあげてください。
政府の中にも、定年後はのんびりしたいと思っている人もいるはずです。
ただ、仕事として国民に「お願い」せざるを得ないのです。―
随分優しい回答である。
私みたいに「あなたの勝手にすればいいじゃないですか。」とは言っていない。
こういう人も多いのだろう、という配慮だろうか。
ただ、前述したように私は68歳だが、働かない人生というのは当面考えられない。
まあこっちの方が少数派なのかも知れない。
人それぞれ、ハッピーに暮らせればいいと思う。
この相談者の男性も、彼が思い描いているように、質素で倹約しながらの暮らしがハッピーならばいいのだが・・・・
私は働きますけどね・・・
おしまい