販売促進について考える―まだまだ手薄な地方企業における販売促進戦略事情―Ⅵ(おしまい)
[多重的多層的な努力が必要な時代]
私が、これまでも度々書いてきましたように、現代の経営は様々に多重的多層的な努力を重ねていかないとうまくいかない、というのは言うまでもないことです。
高度経済成長時代のように、ひたすらただ頑張ればどんどん儲かってしまう、なんてことはまず起こりません。
それでもたまたま千載一遇のようなチャンスが巡ってくることがあります。
例えば、今盛んにマスメディア等で宣伝している「過払い金返還請求」というビジネスモデルがあります。
これは、なかなか収入が上がらなくなった弁護士業にとって降って湧いたようなビジネスチャンスでした。
この状況はまだ続いているようですが、競合も多く、そういつまでも続くビジネスモデルとも思えません。
弁護士は、そろそろ次の一手を考えなくてはならない時期に来ているのではないでしょうか。
また、少し前に焼酎ブームというのがありました。
どちらかといえばローカルなエリアでの飲み物だった芋焼酎が、ブームになったことで一挙に全国区のポジションを手に入れたのです。
このブームに乗って、焼酎の消費量は一気に伸びました。
しかし、これもブーム事態はいったん収まった感があります。
とはいえ、焼酎の愛飲者がそれほど大きく減った訳ではないのに、なんとか好業績を維持できているのはほぼ『霧島』一社という状況です。
他の焼酎ブランドは何をやっていたのでしょうか。
まさに多重的多層的な努力が行き届かなかった典型的な事例のように思います。
焼酎はチャンスをつかんだ・・・・・はずが・・・
つづく