民間の事業は100%民間の力で・・―地方衰退の原因と再生の処方箋を考える―Ⅵ(おしまい)
[他者への依存度の高いビジネス意識では通用しない]
私はこれまで
「地方ではプライベートにおいてもビジネスにおいても、地縁血縁関係が重視され、その関係性をベースに地域社会の基本的な生活が営まれている。」
と、分析してきました。
このことが、密な人間関係を形成し、かしこまった挨拶やビジネスマナーなどなくても商売や経営がうまくやれてきた要因となっていたのです。
しかし、時代は変わりました。
これからの経済社会は、そんな緩い感覚では、到底まともなビジネスなど維持できない世の中になってきたのです。
もっとしっかりとしたビジネス感覚を持ち合わせていなければ、これからの商売や企業経営は成り立ちません。
とはいえ、これまで営々と営まれてきた地域社会での地縁血縁を重視する習慣を、完全に捨て去るなどということはできるはずもありません。
少なくとも、個人的な生活の場では、この関係性は今後も色濃く残っていくものと考えられます。
問題はビジネスの世界なのです。
地縁血縁をベースに
「買ってくれたっていいじゃないか。もっと、助けてくれたっていいじゃないか・・・」
という、依存度の高い意識では通用しないことは自明の理です。
しかしながら、地方においては動いている経済そのものの規模が小さいために、地縁血縁関係者といえども他者を助ける余裕も余力も今は持ち合わせていません。
したがって、これまで以上にビジネスを回すためには、地縁血縁社会の外に出た関係性を築く必要があるのです。
と、ここまでは、これまで何回も書いてきた通りです。
私の中で、こんな風に問題点を指摘し、課題を抽出するところまではできたのですが、その解決策となるとかなりハードルは高くなります。
なにかいい方法はないものでしょうか。
田舎はのどかでいいけれど・・・・
つづく