突破できるのか、業界の常識というハードル―業界の常識は世間の非常識??―Ⅰ
[「のれん」にプラスして「ブランド」という箔をつけるには]
「のれん」と「ブランド」・・おそらくかなり混同して捉えられているこの二つの言葉の持つ意味の違いとはどんなものでしょう。
「のれん」或いは「営業権」というものは、事業なり商売を長くやっていれば自然に備わるもの、といえましょう。
事業内容がボロボロで財務的にも債務超過となればその価値をつけようもありませんが、長い間、事業を続けていれば普通はプラスの資産として認識される類(たぐい)のものです。
ただその資産価値は大小さまざまであろうと思われます。
傍から見ていて、喉から手が出るくらい欲しくなるような極めて魅力的な企業もあれば、中にはかろうじてプラスくらいかな、といった企業もあるでしょう。
そういった価値の差はあるとはいえ、長い間事業を続けていれば「のれん」というものが形成されるのは自然なことになります。
これは、あえて強く意図したからといって出来上がるものではない代わりに、しっかりとした堅実な経営を続ける必要があります。
しかし、企業がブランドとして育っていく、ということになると話がかなり違ってきます。
これは単に堅実に事業を続けていたからといって、自然に手に入るものではありません。
そこでは、それを手に入れるための努力が求められます。
事業をやっていれば普通に備わるであろう「のれん」にプラスして「ブランド」という箔をつけて行くにはどうしたらいいのでしょうか。
この場合、私はそこに向かって「手に入れるぞ!」という、強い意思が働く必要があると思うのです。
その意思決定について、或いは具体的な方法論について考えてみたいともいます。
鹿児島黒牛、地元の誇るブランドです。
つづく