あらゆるものが端末になる世界―競争はアプリからボットへ―Ⅲ(おしまい)
[失敗の原因は特定できたのだから・・・]
先般私は
「失敗の原因は特定できたのだから、それを修正すればいいじゃないか。」
と書きました。
しかし、今回の宮永社長のコメントを見ていると、それが容易ではないことを示しています。
確かに、弱点や欠点を特定し、それが簡単に修正できるくらいならシャープもパナソニックもあのような危機には陥らなかったのだろう、と思います。
わかってはいても、改革となると実行するのがよほど難しいのでしょう。
しかし、もっと危機的状況だったかつての日産は、カルロス・ゴーンという完全に異なるカルチャーのトップを受け入れました。
どんなに優れた人材であったとしても、日本人に日産自動車の改革は無理だ、と判断したからだろうと思います。
今回の三菱重工のドタバタ劇を見ていますと、それくらいの荒療治が必要ではないかと思ってしまいます。
せっかく持っている世界トップクラスの造船技術を活かすには、これまでとは異質のマネジメント力が不可欠なのではないでしょうか。
さて、三菱重工は本当に、豪華客船の建造は、「もう無理だ。できっこない。」と思っているのでしょうか。
そう思ってしまえば永遠にできっこないだろうと思います。
しかし、それではあまりにも情けないしもったいない話です。
これを機会に発想をチェンジし、優れた仕組み作りを実現して、新しいタイプのもの造りのモデルで、世界を再び牽引してもらいたいものです。
こんな旅の出来る船を作って欲しいなあ・・・
おしまい