Mybestpro Members

海江田博士プロは鹿児島読売テレビが厳正なる審査をした登録専門家です

自前主義の限界?―柔軟性への挑戦―Ⅲ

テーマ:経営について考える

[裏目に出た他人に聞くのを恥とする風土]


三菱重工業、宮永俊一社長へのインタビューはさらに続きます。

顧客主体(マーケットイン)に環境が変わってきたのに、なぜ有効な対策を取ることができなかったのか?
という質問に対して
― 三菱重工業は複数の造船所がありそれぞれ独立性が強い。
自分たちだけでやろうという「自前主義」が幅をきかせている。(中略)
他人に聞くのを恥とする風土がある。―
と、答えていました。

独立性が強いのは何も悪いことばかりではありません。
技術力の承継が確実に成され、統率力の強さや責任感といった点では、いいことも多々あるだろうと考えられます。

しかしながら、今回の豪華客船製造においてはそれが裏目に出ました。
その点を宮永社長は次のように述べられています。
― 同じところにいると、同じような考えや色に染まる。
だが、大型客船のような新プロジェクトに挑戦するときは、いろいろな人が交ざってワイワイがやがややらないといけない。―

これは、消費者との直接の接点のない重厚長大産業の最大の死角ではないでしょうか。
BtoBの取引は得意としていても、BtoCになればまるでその中身は違ってきます。
豪華客船事業はまさにその視点を必要としていたのです。




これが豪華客船のデッキです。

つづく

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

海江田博士
専門家

海江田博士(税理士)

税理士法人アリエス

税務相談はもちろんのこと、従来の税理士としての職務に留まらず経営者自身で革新できることを目指した支援を続けています。日本経済をしっかりと支えられる強い基盤を持った中小企業への第一歩のお手伝いをします。

海江田博士プロは鹿児島読売テレビが厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

有効な経営革新支援でより強い経営を目指すプロ

海江田博士プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼