2つの結婚披露宴―悪いことしちゃったなあ・・・遠い昔のほろ苦き思ひで―Ⅰ
[些細なことを楽しめる愉快な人生]
最後に宗氏は、自信のある人として、次のような項目を上げていました。
1.過去の立場や知名度を知られていなくても、過去の業績や功績を 知られていなくても、一人の人間として他の人間とその場で打ち解け、人々に愉快な思いを与える人
2.人に理解されなくても、敵視されても、依然として自分の意見や価値観を失わずその場の空気に流されない人
3.いくらお金があっても、いくら成功しても、それを知らない人たちと普通に人生を送り、普通に些細なことを楽しめる人
4.そして自信がない時に、自信がないことを受け入れた上、恰好をつけず全力で状況対応に当たることができる人
なるほどと納得しつつ、本当の自信というのは難しいものだなとつくづく感じます。
これらの項目を見ていると、女性よりも男性の方が特に難しいのかな、と思わざるを得ません。
男は、背負ってきた「過去の業績や功績」というものにどうしてもこだわってしまうのです。
全身で生きてきた証(あかし)みたいなものだから、簡単に捨て去ることはできないのでしょう。
まあ、一概にそのことをそのことを責めることもできないのですが。
これらの項目では
「その場で打ち解け、人々に愉快な思いを与える人」
でありながら
「自分の意見や価値観を失わずその場の空気に流されない人」
でいなければならない、とあります。
この一見矛盾する資質を兼ね備えていなければならないのだから大変です。
本当に自信がなければこんな態度はとれないでしょう。
なにかある度に、すぐにオタオタしてしまう私には、まだまだほど遠い心境と言えます。
とはいえ、
「自信がないことを受け入れた上、恰好をつけず全力で状況対応に当たることができる」
という点は、今でも実践しているし、今後もなんとか頑張ればやっていけそうな気もします。
「その場で打ち解け」とか「恰好をつけずに」とかは、どちらかといえば、男性よりも女性の方が得意とする資質ではないでしょうか。
そういう意味では、年を取り社会的ないろんな殻(から)を取り去ってからの人生は、「生き方」の上手さにおいて、女性の方が達人なのだろうと思います。
まだまだ、一定の「成功」くらいは、手に入れたいと思っている我が人生ではあります。
しかし、その後はこの女性たちの賢い生き方を参考にして「普通に些細なことを楽しめる」愉快な人生を送りたいと密かに思っているのであります。
この人のように人生を楽しめればいいのですが・・・
おしまい