諦めの先にあるのはサークル活動?―後継者には「良い子」と「悪い子」がいる?―Ⅲ
経営者が事業を引き継いでいく際の、世代間(主として親子)で起きる様々な問題については、これまでに随分しゃべってきましたし書いてもきました。
いわゆる「後継者問題」という奴です。
今や日本にある企業(その99%が中小零細企業)の4割が後継者不足に悩み、全体の6割が後継者問題を抱えている、というのです。
つまり、後継者不足というはっきりした問題のみならず、後継者がいたとしても、様々な課題が存在しているという状況なのです。
私の著書「小さな会社のマーケティング活用術(TKC出版)」でもその点については、ある程度のページを割いて触れています。
この問題、世の中に事業というものが存在する限り不可分に発生するものなのかも知れませんが、それにしても根が深いなあ、といつも感じるのです。
普段私が接している地方の中小企業においても、実に様々なケースが見られるのです。
このテーマを分かりやすくするために、今回大きく二つに分類してみました。
それは、先代経営者から見たときの後継者が「良い子」である場合と「悪い子」である場合の2パターンです。
この場合の「良い子」というのは、自分(先代経営者)の言うことをよく聞いて、教えたとおりに普段の商売にしろ対外的な交渉事にしろ、そのやり方を守って、はみ出ることのない後継者ということになります。
一方、「悪い子」というのはこっちの言うことをちっとも聞かず、自分の思い通りに仕事を進めようとするわ、訳の分からない新しいことにはチャレンジするわ、という後継者のことを指します。
東京から田舎に戻ってきて多くの顧問先を見てきましたが、後継者がいる場合、この二つのパターンに分かれるような気がするのです。
つづく