2つの結婚披露宴―悪いことしちゃったなあ・・・遠い昔のほろ苦き思ひで―Ⅰ
[:祖母の言葉「ハートで通じさせるのさ」]
出川哲郎の、外国での初めてのお使いシリーズ。
さて、この様子を見ていて、なかなか面白かったのですが、ふと
「笑ってばかりもいられないな。」
と思ったのです。
なにかの目的があって、それを達成しなければならないときは、確かにきれいごとなど言っていられません。
どんな形であれ、なんらかの結果を出さなければならないのです。
そんな時に日本人は「恥」という言葉が真っ先に頭に浮かびます。
なりふり構わずという姿が、どうしても「恥ずかしい」と思ってしまうのです。
何といっても、まず私自身がそうであることに思いが至ります。
私は、初めて祖母とハワイに行ったとき、どこへ行っても鹿児島弁で押し通している様子に感心してしまったことを覚えています。
土産物屋では、年配の現地女性店主相手に「値切る」という技まで披露してくれたのでした。
「へぇー、お婆ちゃん凄いね!」
と感心すると、祖母は
「ここだよ、ここ。」
と胸のあたりをトントンと叩いて見せたのでした。
つまり、
「ハートで通じさせるのさ。」
という意味だったのだろう、とその表情を懐かしく思い出させます。
こっちはそのとき現役の大学生だったので
「文法を間違わない英語はえーと・・・」
などと頭の中でひねくり回していて、なかなか言葉が出てこなかったことを思い出します。
「日本人が英語が苦手なのは声が小さいからだ。とにかく英語はいつもより大きな声で話してみることである。」
と、最近何かで読んで
「へー、そうなのか。」
と思ったものです。
確かにその点では、出川は声だけはやけに大きいことに気がつきます。
外国で思いを通じさせる第一歩が間違っていないことになります。
この鈍感力、そう簡単に自分の身につくとは思えませんが、多少は見習って
「俺も、度胸でコミュニケーションを図れるようにしなければなあー。」
と思ったのでした。
平気でガンガン話かける出川。
おしまい