我々税理士はどうなのか?―業界のあり方について考える―
[環境の激変がもたらすもの]
価格破壊が起こった記帳代行業務。
それは、実際彼らが安く請け負っているという事実もそうなのですが、そういった一連の事業展開によって「記帳代行」はかなりコスト安でできるんだ、ということが周知されてしまったことになります。
そして、情けないことに、その流れにそのまま付き合ってしまっている税理士も多いのです。
そういった環境の変化に加えて、クラウドの出現ということですから、これは新規事業であったはずの記帳代行業者の存在さえ危うくしてしまうかも知れない技術の発達ということになります。
もっとも、コンピュータには滅法強い彼らのことですから、先手を打ってくる可能性の方が高いでしょうし、実際そう動いているようです。
さて、こんな風に激変してきた税理士周りの環境でありますが、それでは我々税理士はどのように生き残っていけばいいのでしょうか。
これまで私が書いてきた内容からすれば、税理士のビジネス環境は厳しいといわざるを得ません。
長い間珍重されてきたその専門性が、高度情報化社会の流れの中で、必要性がなくなったというよりも、コモディティ化してきたということです。
つまり、記帳代行業務やちょっとした専門性については、一般社会でも処理検索が可能なレベルに変化してきたことになります。
しかし、私は我々が生き残るための答えは意外にシンプルだと思っています。
それは、これからも税務、会計及び数字の専門家として
「一般社会でも処理検索が可能なレベル」
を超えて行けばいいのです。
誰でも処理が可能な時代
つづく