もったいないよな~この景色―海のロケーションと日本文化を考える―Ⅲ
しかし、こんな珍現象はそう長く続くはずもありません。
常軌を逸したようなブームから、2,3年経った頃には、このとき波に乗ったように見えたほとんどの小さなブランドは姿を消していたのです。
ときどき、捨て値同様の価格でガレージセールなどやっているみじめな元ブランドの姿も会社の行き帰りチラチラと見ることがありました。
ちょうどその頃、日本はいよいよバブル期に入り、今度は桁違いの資本力を持つ海外ファッションブランドが本格的に日本に上陸してきたのです。
それまで、ちょっとしたDCブランドどもでも結構強気なプライスをつけていたのですが、この海外ブランドときたらまた1ケタ違っていました。
アルマーニのスーツが1着40~50万円くらいだったでしょうか。
それまで10万円でも高いと思っていた私など「たかが洋服にこんなに金出す奴がいるのかよ。」と思っていたら、バブル期の日本であれよあれよという間にあちこちに出店していたのです。
あれから20数年、中には撤退した海外ブランドもあるが、日本で定着し安定したビジネスを展開しているものも多いようです。
ルイヴィトンなど日本中のデパートにショップを展開していますが、今でも当初のようなおいしいビジネスは成立しているのでしょうか?
つづく