顧客ニーズとウォンツについて―顕在化した需要と潜在的需要について考える―Ⅱ
しかしながら、私はもともとそんな処理や入力といった『単なる作業』のような低次元のサービスのみを提供する気は全くありませんでした。
だから、断固その方向へは行きませんでしたし、今もそう標榜し言ったとおりに実行しています。
だがそうなりますと、一つ問題が残ります。
「あなたはマーケティングを掲げていながら、あなたの社員の言うように『安くやってくれ。』という顧客ニーズに応えようとしていないではないか。」
という当初の課題はそのまま残ることになります。
さて、ここで誤解のないように申し上げますが
「そんな低レベルのサービスは提供したくない。」
といくら私が頑張っても、私の勝手な思い込みを押しつける訳にはいきません。
また、そんなつもりもありません。
私が格安のしょぼいサービスへと舵を切らなかったのは
「とにかく何でもいいから値段を下げてくれ。」
という顧客ニーズは真の顧客ニーズではない、と確信しているからでもあります。
私は、経営者は事業を継続している以上
「できれば売上を伸ばしたい、利益を上げたい、会社を成長発展させたい」
と思っている、と信じています。
つづく