涼しい顔して「OK」と言えるか―「もったい」をつけないのが男の力量―Ⅱ(おしまい)
「海江田さんて、どんな性格の人ですか?」
と仮に聞かれた場合の答えとしてこんなことを考えてみました。
何かの会合や集まりで、直前になって挨拶や簡単なスピーチを頼まれても「あいよ」と引き受けるのが私の性格です、という答えってどうだろう?ということです。
「聞いてないヨー」を逆手に取る性格とでも言ったらいいでしょうか。
まずそんな依頼を受けたら、取り敢えず引き受けてから、全力で何をしゃべろうか頭をフル回転させてテーマを考えます。
とにかく時間がないので適当に思いついたことに対して、頭の中で「よしっ、これでいいや!」と自らに手を打ちます。
そしてみなさんの前に立ったら、これまたワッと喋っておしまいにするのです。
その内容がその場に極めて相応しいかどうかはあまり吟味しません。
また吟味する暇もないので仕方がないのです。
これが逆にあんまり前から段取りを聞かされていたならば、あれがいいかこれがいいか迷ってしまって、結局無難な毒にも薬にもならないような話になり却って面白くないかもしれない、と考えるのが私の性格なのです。
私はこんな風に考えます。
挨拶など直前に振られた場合、話の中身が大したことなくても、直前に振った方が悪いんだということになります。
また、少々的外れな話になったとしても、今度は私というキャラを選んだのが悪い、ということになるのです。
いずれにしても私には大きな責任がないと思えるので楽であります。
それでは、こんなチャランポランなやり方で今まで何か大問題が起こったか、と言うとこれまでそれもなさそうです。
もっとも、本当のところは眉をひそめている業界の大先輩とかはいるかもしれませんが、幸いにしてというか不幸にしてというかこれまでそれが私の耳に入ってきたことはありません。
ま、今でもしょっちゅう進行役から直前の「無理振り(ムリフリ)挨拶のお願い」があるところをみると多少は重宝されているんだろうな、きっと・・・と、勝手な解釈(笑)
で、相変わらず「聞いてないヨー」を枕言葉に適当な挨拶を繰り返しているのです。
という訳で、本当に改まった会合やちゃんとした席での挨拶などを振られることはまずありません。
そんな席はもともと苦手なので却って助かっている訳ですが・・・・
つづく