販売促進について考える―まだまだ手薄な地方企業における販売促進戦略事情―Ⅰ
先代は、もはや従来のやり方では結果がでないにもかかわらず、かつて間違っていたわけではないからそのやり方を押し通そうとします。
後継者は「おかしいな?おかしいな??」と、思いつつもそれしか教わらないのでその通りやり続けることになります。
で、やはりうまくいかない・・・
さて、こうなるともう悪循環です。
そもそも、うまくいかないのは何故でしょうか?
その答えは簡単なことです。
ある時代正しかったやり方でも、時代が変わればそれが真逆になる、ということもあり得るということなのです。
もちろん、何もかもそうなるという訳ではありませんが、仕事の手法や考え方においては、かなり多くの部分がそう(時代によって真逆に)なりかねないという危険性を含んでいるのです。
その典型が「販売促進」であろう、と私は思っています。
かつて、売り手市場だったころは、こちらから「買ってください」と、お願いする必要など微塵もなかったし、そうしようなどとは思いもしなかったことでしょう。
ものは向こうからお願いして買いに来るものだったからです。
サービスについても同じことです。
日本の場合、高度経済成長に伴って、豊かになった懐(ふところ)をもとに、それまで手に入らなかった「もの」を欲しがる人が巷(ちまた)にあふれていました。
世界の歴史から見ても、日本はその期間が結構長かったのです。
その比較的長い期間、商売は絶好調でした。
全国津々浦々、商売の旦那衆は大いに儲け、蓄財も怠りなく行なうことができたのです。
その時代と今と、両方を知る私にとって、そんな恵まれた時代はもうかなり昔の話のような気がするのですが、地方の状況を見ているとその頃の残像からまだ吹っ切れていないように見えて仕方がないのです。
つづく