「G9」・・・変わらぬ友人―高倉健、スティーブ・マックイーンが愛した男の定番Ⅰ
もう一つ言えるのは、こういった目線の重要性に気が付いて保守的な業界の中でそのメンバーを啓蒙すべく動く先駆者は常に「異端児」ということです。
「業界」という存在そのものが、ほぼ自動的に保守的にならざるを得ない性格を有しているものです。
そんな中で先駆者的に動くということは、まず例外なく「異端児」と呼ばれるのでしょう。
私自身も、「税理士業務とマーケティングの融合」などという聞き慣れないテーマをずっと叫び続けていたら、「異端児」のレッテルを張られていました。
私の中でそれほど違和感のなかったこの融合も、一般の税理士から見ればよほど奇異に映ったらしいのです。
まだ少数派ではあるが、税理士にとっても、その業務の中にマーケティングを取り込んでいくことはそれほど違和感のない組み合わせになりつつあります。
特に、税理士を取り巻く外の業界からは、マーケティングの必要性が「これでもか、これでもか」というくらいアナウンスされています。
ファッションからのアプローチは、税理士の持つ世界観に一石を投じるものだろうと思います。
それは私が叫んできたマーケティング感覚を持とう、というアプローチと通底するものがあるのではないでしょうか。
我々はその業務の中身と同時に、持たれているイメージについても大きく変えて行く必要があるのではないかと思うのです。
今や、様々な仕事に対応できるしなやかさとしたたかさ、硬軟いずれにも対応できなければならない時代です。
そのためには見た目にもスマートなイメージ作りが必要なのです。
しかも単にお固く見えるだけじゃない、素敵なイメージ作りとその発信が必要なのです。
我々にとってほとんどお手上げといってもいいくらい苦手なこの分野に、彼女のような強い味方を得ることができたのは幸運でしょう。
時代が要請すれば、このように必ず「救いの手」というものはどこからか現れてくるものなのだと実感します。
自分の目の前で、異業種の異端児によって業界のあり方が変わっていく様を見てみたいものです。
これはテレビに出演した時の装い。
おしまい