Mybestpro Members

海江田博士プロは鹿児島読売テレビが厳正なる審査をした登録専門家です

観光産業から日本の産業構造の問題点を考えるⅤ

海江田博士

海江田博士

テーマ:経済問題

さらに、こういった状況に関しては以下のように指摘しています。

― そもそも「客が来るから店を開く」という発想自体がおかしくて、いかに客にきてもらえるかという「知恵出し」を放棄してしまっているわけです。
夜も開いて、夜来てもらえる営業企画を考えよう、朝も開けて商売になるにはどうするか、ということにはならないわけです。
 これには、地方の観光産業が地縁型事業であり、家族型事業であるという側面が強くあります。
 地縁型事業だからこそ、もし横並びルールを逸脱し、地域でにらまれると営業が行いにくくなる。
「ムラ社会システム」を壊してまでリスクは負いたくない。
さらに家族型事業だから、無理してまで業績を伸ばすのではなく、一定の規模を維持できればそれで十分という思考になりがちです。
何より、黙っていても、有名な観光拠点があるために、一定の集客を実現できる立地の土地・不動産を保有して営業していればどうにかなる、という恵まれた観光地ほど、この傾向は強いのです。―

ここに書かれている「知恵出しの放棄」という指摘は、先述の「成功体験依存症」によってもたらされる症状の一つでもあります。
なおかつ最も根の深い症状の一つと言えるのではないでしょうか。

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

海江田博士
専門家

海江田博士(税理士)

税理士法人アリエス

税務相談はもちろんのこと、従来の税理士としての職務に留まらず経営者自身で革新できることを目指した支援を続けています。日本経済をしっかりと支えられる強い基盤を持った中小企業への第一歩のお手伝いをします。

海江田博士プロは鹿児島読売テレビが厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

有効な経営革新支援でより強い経営を目指すプロ

海江田博士プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼