2代目経営者への提言Ⅰ
かつて私が、経理のOA化(つまりコンピュータ会計の導入)を熱心にお勧めした時も、「手書きの方がましなんじゃないか。」「そこまでする必要はないよ。」などと随分反対されたものでした。
中には「セキュリティーが心配だからやらない。」などと専門的なことをおっしゃる経営者もいたが、この方が一般の人以上にデジタル上のセキュリティー分野に詳しいとはとても思えませんでした。(つまり、やりたくない口実にしていたのです。)
間もなく、税務当局側の熱心な電子申告推進運動などが始まって、ようやく重い腰を上げた経営者も多かったのです。
こういった社内の業務改革についても概ね保守的な姿勢が多く見られたような気がします。
時代性の圧力によるビジネス上の変革は、部屋の模様替えや髪形を変えてみるといったいわばやってもやらなくてもいいチェンジと違って、やらなければならないものなのです。
にもかかわらず、人は驚くほど保守的です。
現代経営は、この変化に対応し続けられるかどうか、変化し続けることを当り前の仕事として受け入れることができるかどうか、が問われているといっても過言でありません。
経営者にいま最も求められるのは、この対応能力、柔軟性なのではないか、と私は考えています。
おしまい