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子どもが不登校に?「学校に行きたくない」と言われたら…親が知っておきたいこと

カテゴリ:
出産・子育て・教育
キーワード:
不登校支援
引きこもり支援
引きこもり 対策
{子供の不登校、学校に行きたくないと言われたら}

文部科学省の調査によると、不登校の子どもは、小・中・高校のいずれも年々増えています。今年は、新型コロナウイルスの感染拡大により、休校や分散登校、夏休みの短縮など、子どもたちを取り巻く環境が大きく変わっており、ストレスが心配されています。

いじめと同じく、不登校を予防することはできず、どんな子どもでも何かをきっかけに不登校になる可能性はあります。子どもから「学校に行きたくない」と言われたとき、親はどのように対応すればいいのでしょうか。心理カウンセラーの岸井謙児さんに聞きました。

子どもの本音を認めるかどうかは親次第だが、学校に行くかどうかを決めるのは子ども自身。親の価値観を見つめ直し、今をイキイキと過ごせる雰囲気づくりを

Q:不登校になる原因は、何ですか?
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不登校の原因として、一つには、いじめや発達障害などがあります。それ以外にも、子どもによって、さまざまな要因が考えられます。「学校に行きたくない」と思うことは、誰にでもあります。そこから、「行きたくないと思いながらも登校する子」と、「行きたくないから不登校になる子」がいる点に注目しています。

その違いは、「社会的な役割」と「自分の本音」とのバランスのとり方にあるのではないのでしょうか。

多くの人が、「学校に行くのは子どもの社会的な役割で当たり前のこと」と考えています。行きたくないけれど学校に行くのは、子ども自身が「役割」を重視しているから、不登校になるのは、「本音」を重視し、行動しているからだと思います。

これは、子どもだけでなく、大人でも同様です。「仕事に行きたくない」と思いながらも、「お金のため」「家族を養うため」など、「役割」を全うしている人は少なくありません。40代くらいまでは、社会に適応していくことが、人生のテーマの一つでもあると言えます。

一方で、仕事も育児も一段落したような50代以上では、「自分らしくどう生きるか」という「本音」の部分に向き合うようになってきます。

不登校になる子どもは、社会的な立場を確立する前の段階で、すでに「自分らしさ」や「本音」に向き合ってしまうことから、身動きが取れなくなるのではないでしょうか。不登校で相談に来る子どもたちは真面目で、物事を突き詰めるような性格の子どもが多い傾向にある印象です。

Q:新型コロナウイルス感染拡大による休校などは、どのような影響を及ぼしたと考えられますか?
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不登校の子どもは、学校へ行けないことに罪悪感を抱いています。学校がある時間帯には外に出ようとせず、放課後や休日なら外出できる、という子どもが多いです。コロナにより、社会的な不安は高まっていますが、不登校の子どもにとっては、休校により「自分だけが学校に行けないのではない」と思え、気持ちが楽になった可能性があります。

学校再開後にも「コロナの感染が怖い」と、学校を休んでいる子どもが少なくないと聞きます。必ずしも不登校とは限りませんが、「自分のせいではない」と思えると、子どもの罪悪感は軽減されます。

Q:ある日突然、不登校になるのでしょうか。それまでに親が気にしておきたい予兆はありますか?
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文科省の調査での定義では、「不登校」とは、身体的、経済的な理由以外で年間30日以上学校を欠席した状態を言います。前述のとおり、子どもの性格的に「役割を重んじて周囲に合わせるタイプ」よりも、「自分の本音を大事にするタイプ」の方が不登校になる可能性は高いと言えますが、「不登校の始まり」は、はっきりしない場合が多いです。ある日突然学校に行かなくなるケースもあれば、学校に行ったり行かなかったりするケースもあります。

そのため、「友だちとうまくいかない」「勉強についていけない」など、不登校になったきっかけを後から想像することはできるかもしれませんが、先回りして予防することは難しいでしょう。たとえ、「表情が暗い」「おなかが痛いとすぐに言い出す」など、子どもの変化に気付いたとしても、それが不登校につながるかどうかは、その時点ではわかりません。

Q:子どもから「学校に行きたくない」と言われたら、親はどうすればいいですか?
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まず、親自身が深呼吸をして気持ちを落ち着けることです。子どもから「学校に行きたくない」と言われると、ほとんどの親が驚き、慌てます。子どもの本音を認めるか認めないかは親次第ですが、学校に行くかどうかを決めるのは、子ども本人です。まずは、親自身の価値観を見つめ直してみてください。親の生き方をモデルとして示すことは、子どもに大きな影響を与えます。

その上で、「何があっても学校には絶対に行くべきだ」と考えるなら、親の意見として伝え、話し合うことも悪くありません。ポイントは、親の意見を押し付けないこと。学校に行きたくない子どもに、「学校は行かなければならないところだ」などと言っても、ぶつかるのは当然です。押し付けられると、ますます行かなくなる可能性もあります。

一方で、「学校に行っても行かなくてもどちらでもいい」という考えなら、子どもは安心して休むことができます。学校に行かずに「別の生き方もある」と、新たな道を一緒に探すこともできます。

Q:報道によると、休校中のオンライン授業を不登校の子どもに配信する自治体も出ているようです。不登校の子どもをサポートする居場所は広がってきているのでしょうか?
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近年、不登校の子どもへの対応は柔軟になってきていると感じます。コロナ以前から、民間のフリースクール、高校の卒業資格が得られる通信制高校など、学校に代わる学びの場は増えています。高卒資格を取得すれば、推薦入試などで大学に進学することも可能です。

学校以外にも、子どもの居場所となる選択肢はあるので、学校に行かなくても「大丈夫」と言いたいですね。

Q:学校を長期間休んでいる間、子どものために親が意識しておきたいことは?
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学校に行かないからといって、家族で家に閉じこもると、家の中が「窒息状態」となります。まずは、窓を開け、新鮮な空気を取り入れ、風通しをよくしましょう。子どもが不登校になったからと仕事を辞める親もいますが、親子ともに社会とつながる時間は必要です。友人など、家族以外の人を家に招くのもいいでしょう。

また、「ペットを飼う」「植物を育てる」「趣味の世界を広げる」「雑談をする」など、毎日の楽しみを見つけてください。学校以外の活動やオンライン上などで、学校に代わる人間関係をつくることはできます。「学校に行くこと」だけをゴールにするのではなく、まずは今をイキイキと過ごせる雰囲気をつくることを心がけてください。

岸井謙児

カウンセリング歴35年、経験と信頼のカウンセリングのプロ

臨床心理士

岸井謙児さん(カウンセリング・オフィス岸井)

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