オファー殺到「女性管理職」が求められる実情
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女性管理職として活躍できる人材はまだまだ少ない
女性を管理職へ登用しようとする動きが活発になっています。アベノミクスの成長戦略である「女性の活躍」の影響だけでなく、男女の区別なく優秀な人材を活かそうと考える企業が増加しているようです。
女性管理職の世代は、絶対数が少なく、比較的規模の大きな企業でも社内では引っ張りだこ。実際に、転職市場でも女性管理職世代の人材は高く評価されていて、求人案件数はかなり上昇しています。しかしながら、実態としては女性管理職として活躍できる人材はまだまだ少なく、結果的に空前の「売り手市場」になっています。
女性管理職を大幅に増やした企業は、業績が良くなる傾向に
ある民間の調査では、過去5年間で女性管理職を大幅に増やした企業は、業績が良くなっている傾向があるということが明らかになっています。このことが、女性管理職が求められている大きな要因といえるでしょう。
また、今後、労働力人口が減少していくことになるため、これまで以上に女性の労働力は貴重なものとなります。多様な働き方をする人が増えていく中で、女性の方が部下のマネジメント面で優れた力を発揮できると考えられていることも理由の一つです。
さらに、住居関連、また家庭内に関連する商品や女性消費をメインターゲットとした商品やサービスを提供する企業では、女性の出産・育児も含めた家庭生活のこれまでの経験が大いに役立ち、特に女性目線での考え方、アイデアが重要になってきます。「パフォーマンスを発揮しやすい」と考える企業も考えあるようです。
男性ばかりが管理職の男社会では、優秀な女性が逃げてしまう
さて、このように女性を管理職に登用しようと考えている企業は増えています。しかし、現時点では適切な候補者がまだまだ少なく、社内で育成しようと思っても間に合わないという悩みを多くの企業が抱えています。よって、他社がお金をかけて育ててくれた女性管理職を採用することができれば、そのほうがコスト面でも社内の活性化という面でも大きなメリットとなるでしょう。
現状においては、そのような優秀な女性管理職(候補者)を採用しようと思っても、一般的に転職市場には少ないのですが、社会全体が女性推進の動きになるに連れて冷静に考え始める女性が出てくるはずです。
自身が所属する企業のスタンスが、女性の活躍を推進していこうとする風土ではない場合、将来を考えて力を発揮できる企業にあっさりと転職してしまうこともありえます。古い考え方の男性ばかりが管理職の男社会では、気がついたら優秀な女性はみんな会社を離れてしまい、結果的に企業が大きな損失を被る可能性があるわけです。
数合わせの女性管理職登用は、組織が機能しなくなる恐れ
しかし、女性管理職の登用の動きが目立ってくると、トップの方針で急に数合わせで女性管理職を抜擢するケースがありますが、それでは、なかなかうまくいきません。社内で優秀な女性に「管理職になってほしい」と打診しても拒否されてしまうことが多く、仕方なく人数合わせのために無理やり力不足の女性を任命してしまうと、現場が混乱し、組織が機能しなくなることもあります。
女性管理職が今後も求められるのは間違いありません。しかし、管理職になることにあまり関心がない優秀な女性従業員に対してその不安を払拭し、管理職として力を発揮してもらえるような会社の体制づくりが、まずは求められているのです。
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