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岸井謙児

カウンセリング歴35年、経験と信頼のカウンセリングのプロ

岸井謙児(きしいけんじ) / 臨床心理士

カウンセリング・オフィス岸井

コラム

「発達障害・ギフテッド・サヴァン」その1

2018年11月24日 公開 / 2020年7月20日更新

テーマ:発達障害を考える

コラムカテゴリ:メンタル・カウンセリング

コラムキーワード: 発達障害 診断発達障害 支援

先日あるテレビ局の特集で発達障害とともに生きながら、特別な才能に恵まれた方々が紹介されていました。例えば絵画の点でとびぬけた才能に恵まれていたり、ある子どもは驚くような版画の技術を見よう見まねで獲得して作品を作り上げていました。またある方は書道の達人となり大人になり日本を代表する書家になられていました。

知的な面で驚くような能力を発揮される方を「ギフテッド」、知的な面ではなく他の領域でとびぬけた才能をお持ちの方を「サヴァン」などと表現されることがありますが、どちらにしてもいわゆる「天才」的な能力の持ち主であることに違いはありません。

多くの発達障害児・者と会わせていただくと、確かにびっくりするようなとびぬけた側面をお持ちの方が確かにおられます。そしてそれが上手く社会的に評価される結果に結びつく場合は本当に見事な社会的業績へと結びつかれていますね。

しかしながら、私はこういう「ギフテッド」や「サヴァン」の方々を特集する番組を見るたびに心配することがあります。

それは「発達障害」=「ギフテッド」「サヴァン」であるという誤解を生みかねないからです。確かにとびぬけた才能を示される方もいらっしゃいますが、それは「発達障害だから」ではないでしょう。実際のところ発達障害とともに生きながらもそのようなとびぬけた能力をお持ちでない方のほうがはるかに多いのです。

私は天才的な能力は「発達障害」とは多分あまり関係のないことだと思っています。確かに「発達障害」をお持ちでありながら素晴らしい才能を示す方やその方の特性がそのような才能を花開かせるキッカケとなった子とは確かでしょう。しかし「発達障害」でなくてもそのような天才的な能力を持たれている方も沢山いらっしゃいます。ですから別に「発達障害」と結びつけなくてもよいのではないか、むしろ結び付けるイメージを持たれると混乱される方がいらっしゃることにも目を向けなければいけないのではないか、と思うのです。



ある時、発達障碍児の保護者が浮かぬ顔をして相談に来られました。(明日へ続く)

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