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コラム
「発達」を学ぶと子どもの姿が見えなくなる? ③
2014年5月5日 公開 / 2020年7月20日更新
前回「発達」と言うものをとらえる時に、植物を例に取ってみました。
大地に種が落ち、芽生え、茎が育ち、葉が茂り、花が咲き、実が成り、そしてそれが再び次の命へとつながっていく。
人間の一生や生物一般の歴史は、そういう方向性で連綿と命を紡いできたわけです。
その中で赤い花もあれば黄色い花もある。背の高い木もあれば低い木もある。日向で育つ木もあれば日陰で生きる木も。それぞれが皆違うのだけれど、「成長する」という方向性だけは同じです。
人間の場合は「発達」と言う言葉を使いますが、たとえ発達のスピードや様相、機能的な違いがあったとしても、それは「生命力のエネルギーの多様な現れ方の違い」であると解釈できるでしょう。
「発達障害」と言う言葉は、そういうイメージを損なうような気がします。
まるで「発達」が止まってしまったり、何かあるべき姿から大きく変異な方向へずれて行ってしまっているような響きです。
むしろ「発達」する道筋に何か障害物となるものがある状態、ととらえてはどうでしょうか。
その何かとは「脳の器質的な問題」かもしれないし、「環境の問題」なのかもしれない。
そしてその結果「認知面」や「知覚的な面」「行動面」で困難が生じているのかもしれません。
しかしそのような困難があったとしても、人間の「発達するエネルギー」を枯渇させることは絶対にできないのではないでしょうか。
そう考えると私たちがするべきことは、彼ら彼女らの発達するエネルギーを邪魔している「障害」を軽減して、「発達」を支援・促進させたり、「障害」を避けて別のルートを彼らと一緒に考えていくことだと思うのです。
せっかく「生」を受けて成長するエネルギーを内部に持ちながら、その発現を「障害」に妨げられないように知恵と工夫と情熱を傾けようではありませんか。
<続く>
<ど根性大根は、アスファルトにも負けない!>
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