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平松幹夫

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平松幹夫(ひらまつみきお) / マナー講師

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

コラム

マナーうんちく話2011《社会全体で再認識したい日本の文化や作法のすばらしさ》

2024年5月13日

テーマ:マナーの心得

コラムカテゴリ:くらし

長年マナー講師として多彩なマナー講座をカルチャーセンター、公民館、学校、企業、病院、介護施設、地域コミュニティー、各種団体等で開催していますが、日本の礼儀作法や文化が著しく低下している気がしてなりません。

国際化の進展のせいでしょうか?
欧米の文化がすごい勢いで日本に浸透していますが、その分、自国の文化が消え失せていくようです。

日本の食文化もしかりでしょう。
和食に込められた豊かな精神文化を理解している人は非常に少なくなりました。
美しい箸使いができる人も減少していますね。

和の礼儀作法もそうです。
ライフスタイルの変化といってしまえばそれまでですが、襖の開け閉て、座礼、座布団などの作法は、全て相手に対する敬意や思いやりが根源ですが、これらが素敵に発揮できなくなると、いろいろな面で不利益を被ることになるでしょう。

自然との接し方もそうです。
先人は自然と真摯に向き合い、仲良く共生していました。

これらは平和な社会づくりや自然保護にも大いに役立つ素晴らしい文化です。
次世代に是非語り伝えたいものばかりです。

さらに日本の年中行事やしきたりも、その根底にある思いは、現代生活を心豊かにしているものが数多く存在しています。


ただ諸外国の文化にも、深い感動を覚えるものは多々あります。
それらを、おおらかな気持ちで受け入れることは良いことだと思います。

世界の多種多様な文化を知ることは、国際感覚を養うためにも非常に大切なことです。
でもその前に、自国の文化や作法を正しく理解していただきたいものです。

自国の作法や文化を正しく理解したうえで、他国の文化と共栄共存出来ればいいわけですが、自国の文化や作法が、残念ながら全世代にわたり正しく認識されてない気がしています。

どうすればいいでしょう。

日本人全ての人が、日本の礼儀作法や文化はとにかく素晴らしいということを自覚する必要があると考えます。

春夏秋冬の四季が明確に分かれ、南北に細長い日本は、国連加入国193か国の中で一番長い歴史を有し、隣接する国々の多様な文化を上手に吸収しつつ、独自の文化を築いてきました。

世界に類を見ない平和な社会を作り、それを基軸に、人類永遠のテーマである「長寿」も世界に先駆け達成しています。

世界屈指の「長寿社会」を、高齢者の多い社会で年金や医療や労働生産性の面で大きな課題や問題があると、ネガテイブにとらえる人もいますが、誰が何と言おうと《長寿ほど幸せなことはない》と思います。

加えて長年日本に根付いている宗教文化や食文化、しきたりや生活様式、和を大事にする国民性などなども、世界に誇るものばかりです。

「おもてなし」や、マータイ博士が世界に広めてくれた「MOTTAINAI精神」には、物の大切さや有難さ、資源の消費を抑えるとともに、上手に再利用してきた日本人の美徳で、日本人の心の在り方そのものです。

ユネスコの無形文化遺産に登録されている「和食」も世界中に多くのフアンがいます。

残念なのはこれらが学校で教師から生徒に、家庭で親から子供に伝えられていないということです。

だから欧米文化の都合のいい所だけを取り入れ、無意識のうちにそれをまねているのではないでしょうか。

日本の伝統文化である花見や祭りよりも、バレンタインやハロウインに関心を寄せる若者も年々増えているのも、そのような理由が原因だと思っています。

商業ペースに巻き込まれている点も気になりますが、花見や祭りの由来や意義を正しく理解していただければ、何千もの長い間、稲作を中心とした農耕文化を築いてきた日本文化の素晴らしさを実感していただけると思います。

自国の文化や作法を正しく理解し、それを大事にし、その延長線上に、世界の文化をおおらかに受け入れたらいいですね。

そのためには親が家庭でしっかり子に教えることも大切でしょう。
とにかく親に頑張っていただくのが一番いいと思うのですが・・・。

特に子の「しつけ」に関しては、外注に出すのではなく、家庭で親が担うことが理想的ではないでしょうか?
そして家庭の絆や社会の和を大事にしたいものですね。


作法や文化は急に生まれるものではなく、長い月日を経て代代伝承されるものです。
だから親から子に、子から孫に伝わっていくのが自然の形だと思います。

しかし残念ながら、今の日本の家庭はそうではないでしょう。

美しい箸の持ち方・器の扱い方、履き物の脱ぎ方・揃え方、和室での美しい挨拶や座布団の座り方などを、子が親に教わることはまずないでしょう。
お墓参りやお宮参りの作法を教わることも少ないと思います。

日本の行事食は、商業ペースに乗っているものは年々豪華になっていますが、「祭り」や「盆」や「正月」、あるいは「五節句」の由来や意味や意義を学ぶこともないでしょう。

私は事あるごと家庭の食卓を整理整頓して、家族団らんの場をつくり、そこから絆を深めていくことを勧めています。

ライフスタイルが複雑多様化し、親の働き方も様々なうえに、子どもの予定も複雑になりました。

そんな中で、できる限り家族が集える時間を工夫して作り、団らんを味わっていただきたいものです。

家族団らんより、家族にとって大事なものは、どう考えても、そんなに多くはないと思うのですがいかがでしょうか。

子の英語教育や金融教育もいいでしょうが、先ずは家族の絆づくりというわけです。

自国の文化や作法を理解していない人があまりにも多いことを危惧していますが、それは実に悲しいことだと思います。

加えて、今の政治家の振る舞いを見ても、かつて礼節の国日本といわれた面影は見られませんね。
大変情けないことだと思います。

指導的立場にある人こそ、率先して素敵なマナーを発揮してもらいたいです。

この記事を書いたプロ

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