マナーうんちく話2224《人生百歳時代にぜひ実施したい長寿と無病息災を祝う「重陽の節句」》
「生涯現役百歳大楽校」併設の《百歳カフェ》7月講座で「座談会」を開催しました。
「人生百歳時代をこういきたい!」というテーマで、還暦から卒寿を超えた人まで思い思いに感想を述べて頂きました。
今までの経緯や今後のライフプランも交え、気軽なトークを交わしていただきましたが、皆様結構喋られました。
「健康に留意し趣味に生きたい」とか、「現在行っているボランティア活動を続けたい」「できる限り周囲に迷惑をかけたくない」など、様々な意見を述べて頂きました。
高齢期の生き方には10人いれば、10通りの生き方があってしかりですが、その姿勢は「感謝」と「楽しく」に集約された感がありました。
特に高齢になればなるほど、感謝の気持ちが強くなるようで、大切なことを教えて頂いた気がします。
ちなみに「生きがい」や「価値観」は年代により大きく異なってきますが、高齢になるほど幸福度が高くなるのは、ひとえに感謝の気持ちからでしょう。
〇感謝の気持ちを大切に
特に高齢になればなるほど皆さん一様に感謝の気持ちを大切にされています。
感謝の気持ちがあるから幸福度も高くなる。
また感謝の気持ちが強くなる。
とてもいい循環で、学ぶことが多々あります。
そして感謝の気持ちを伝える「ありがとう」の言葉を連発することで、相手に好意的に接していることが理解してもらえ、その結果、良好な人間関係を築くことができるようになるわけですね。
〇楽しく暮らす
例外なく古希や米寿、卒寿まで生きればそれなりに苦労を重ねられています。
だからこそ「楽しく生きること」の大切さが身に染みて理解できるわけです。
高齢期は楽しくなくては・・・。ですね。
日本は世界に先駆け長寿を達成しました。
達成できた大きな理由は、経済を活性化させ物の豊かさを手に入れ、栄養をしっかりとれるようにしたことが大きな原因でしょう。
さらに「国民皆保険・国民皆介護保険制度」を構築するとともに、医療技術を向上させたこともそうです。
さらに健康に関する関心を高めたこともあるでしょう。
でもこれだけでは難しかったと思います。
日本が平和な国を築いたことも忘れてはいけません。
いずれも世界に誇ることばかりです。
超高齢社会には、医療や介護、年金問題などが山積していますが、これをポジティブに捉えて、人生百歳時代を前向きに、自分のこととして捉えたいものですね。
そして「日本人の老後は楽しい」というロールモデルを、後に続く、世界に向けて発信すべき!というのが私の持論です。
そのポイントは「自分らしく」だと考えます。
そして自分らしくは、10人10色で、人の数だけ存在するでしょう。
だからこそ「自己決定」が大切ということです。
つまり誰かに押し付けられたり、家族などから強制されるものではありません。
また若い世代にはぜひ参考にしていただきたいことがあります。
高齢期になれば、若い時の苦労が何らかの形で役に立ってくるということです。
若い時経験した様々な苦労が、年を取れば幸福度を高めてくれるということだとおもいます。
なぜなら、苦労した人は「欲を抑える力」や「心配事や不安などを抑える度量」が身に付き、ひいてはそれが幸福度アップにつながるということです。
幸せの形は年代により異なってきますが、高齢期の幸福度は、健康やお金のみならず、価値観や考え方や生活姿勢などにも影響されるし、何より周囲との人間関係に大きく左右されます。
不必要に氾濫する宣伝などに振り回されることなく、自分自身の主軸を築いている人は豊かな生活を謳歌し、ひいては健康寿命増進につながっていると、今回の座談会から確信が持てた気がしました。
私はシニアライフアドバイザーとして高齢期を《幸齢期》にする講演を各地で行っていますが、社会や地域での信頼関係や関り、つまりソーシャル・キャピタルの熟成が大切というお話をさせていただいています。
コロナ禍の今、以前にもましてその重要性を身にしみて感じています。
そのためには高齢期におけるコミュニケーション能力の向上は必要ですね。