マナーうんちく話1918《好印象を与えるテーブルスピーチの心得と実際》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:マナーの心得

スマートフォン全盛の時代とは言え、老若男女問わず、様々な会合で「一言お願いします」と指名され、皆の前で話す機会は多々あります。

会合に参加した人たちに、目的や意義を印象付けるとともに参加した人たちと人間関係を築くための話が「テーブルスピーチ」ですが、会合に参加した以上はより多くの人と触れ合い、自分も会合のメンバーの一人であるという意識を持つことは大切です。

【好印象を与えるスピーチの心得】

●基本情報の把握
会合の目的、参加者の人数やどんな人が参加し、自分はどのような立場で参加するのかということを明確にしてください。これが基本になります。

●見た目を大切に
話す以前に「身だしなみ」はとても大切です。髪型、メイク、ファッションなど、みだしなみを整えるということは聞き手に対する大切なマナーであり、話の効果にも大きな影響を与えます。
姿勢や表情にも注意が必要です。指名されたら「ハイ」という返事と共に、堂々とした態度で立ち、先ずは一礼してください。

●スピーチをする位置と話をする方向
スピーチの場所が指定されればいいのですが、そうでない場合はどこで話すか?あらかじめ下調べしておく必要があります。さらに主賓の方を向いてしゃべればいいのか、人が大勢いる方を向いてしゃべるのか意外に難しいので工夫が大切です。どの方向を向いてしゃべるかで話の効果は大きく異なります。

●大切にしたい話すときの態度
スピーチは話し手の態度により大きく変わります。身振り手振りで親近感をつかむことも大切ですが、基本は節度のある態度です。
ちなみに言葉はその人の教養や理性を通じて発せられますが、態度は感情の表現として出てくるので、常に自分の態度が聞き手にどのように映っているか意識してくださいね。
また何事においてもそうですが、日本人は昔から最初と最後を大事にしています。特に最後の挨拶は丁寧にしてください。
品格はこのようなところに出ます。

●明るく、明瞭に、
話は相手にハッキリ聞こえるえることが大切ですが、日頃からマイクの話法になれることも大切です。緊張を和らげ極力通る声を心がけて下さい。
かしこまりすぎないで、普段の言葉で語りかけるような会話調がお勧めです。
さらに聞き手に質問を投げかけることも時には大切ですが、答えが返ってこない場合も多々あります。そんな時は「私はこう思うのですが・・・」などと雰囲気が重苦しくならないように上手に切り抜けて下さいね。

●時には熱い思いを表現することも大切
やや上級レベルですが、相手に感動を与えるためには美辞麗句を並べるより、自分の話に興味を持たせるために、高低、強弱、抑揚などに変化を持たせる工夫も大切です。加えて「間」の取り方も大切にしてください。
これは一定の法則があるわけではないので臨機応変に対応するスキルが要求されます。場数をこなすと共に、いろいろな人のスピーチを参考にするといいでしょう。
話し手の熱い思いは比較的容易に聞き手に感染するものですが、断言したり。強調したり、繰り返したりする話法は、往々に独りよがりになってしまうので、心の隅に冷静さを保ち、聞き手の反応をきちんと見届けることが大切です。

好印象を与えるスピーチは「楽しい話」「独創的な話」そしてその場にマッチした内容ですが、話の構成がしっかりしていることが大切です。
また立場に応じた「なむけの言葉」や「エピソード」などが必要な時もあります。

さらにテーブルスピーチは漫才でも落語でもないので、笑いを取るより誠実さを心がけて下さい。例えば自分の自慢話より相手を褒めることが大切です。

スピーチで感動を求めるより、友人や上司なりの視線で相手をほめたたえることをお忘れなく。

最後に「話し手」より「聞き手」の方が疲れることも多々あります。
長過ぎず、短過ぎず、が大切です。

後は練習あるのみでしょう。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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