まなーうんちく話798《月々に 月見る月は 多けれど・・・。》
令和元年も残すところ2か月になりましたね。
11月の異名は、そろそろ霜が降りるようになるので「霜月」といいますが、農作業がひと段落して神楽を奉納することから「神楽月」ともいわれます。
また11月は「神無月(10月)」に出雲大社に出張された神々が、それぞれの国に帰られるので「神帰月」とも呼ばれます。
ちなみに出雲大社に出張された神々は、農業に関する仕事にも関与されますが、主に「縁結び」についての会議が多いようです。
さらに春に山から下りて「田の神」となられた神様は、稲の成長と豊作をもたらすために一役買って下さるわけですが、秋になると稲刈りを見届けて再び山に変えられ「山の神」になられます。
日本の神道は稲作と大変深い関りがあるわけですね・・・。
ところで11月になると寒さも増し、標高が高いところから順に「初霜」「初雪」「初冠雪」の便りが届くようになります。
「木枯らし1号」と呼ばれる、風速8メートルを超す北寄りの風も吹いてきます。
霜月や木枯らし一号はいかにも冬らしい呼び名ですが、晩秋から初冬にかけて、穏やかで暖かい晴天に恵まれる時も多々あります。
これを日本では「小春日和」と言いますが、アメリカやカナダでは「インディアンサマー(indian summer)」と呼ぶそうです。
いかにも小春らしい穏やかで暖かい日ですが、実際には寒さに向かう暖かさです。
風邪やインフルエンザ対策もお忘れなく。
特にこの時期は体がまだ寒さに慣れていないから、寒さと上手に折り合いを付けながら、寒さに耐える身体づくりも大切にしてくださいね。
適度な運動を行うとともに、バランスの良い栄養、睡眠をしっかりとって、ストレスはほどほどにしてください。
マナーやコミュニケーションの視点では「笑う門には福来る」です。
門はファミリーの意味ですが、笑顔の絶えない家庭には幸せの神様がほほ笑んでくださるということです。
昔から笑顔は肉体的にも精神的にも非常にいいといわれていますが、作り笑顔でもそれなりの効用があるそうです。
楽しいから笑顔になるのではなく、笑顔があるから楽しくなるという発想が大切です。
現在は健康面でとても敏感になっているので、マスクで完全武装するのもいいかもしれませんが、できる限り素敵な《笑顔》で前向きに歩むのもお勧めです。
さらに日本では春の桜前線と共に、秋には《紅葉前線》という言葉が存在します。
日本の紅葉は世界屈指の美しさだといわれますが、これは昼と夜の寒暖差が大きいこと、広葉樹の種類が多いこと、赤や黄色やオレンジの色彩のバリエーションが豊かなことなどがあげられます。
しかし何よりも色づいた葉っぱを見て、それを美しいと感じる豊かな感性が日本人にあるからではないでしょうか・・・。
そして「山装う」時期に、紅葉狩りを計画されている人も多いと思いますが、「どこに行く」より「誰と行く」ということも大切にしていただきたいものです。
周囲との人間関係を大切にしてくださいね。